公認心理師の過去問
第2回(2019年)
午前 問29

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問題

公認心理師試験 第2回(2019年) 午前 問29 (訂正依頼・報告はこちら)

ある人物の起こした1件の大きな事故の背後には、同一人物による軽度、重度の同様の事故が29件発生しており、さらにその背後には、事故にはならなかったが危ない状況が300件あることを示した事故発生モデルは何か、正しいものを1つ選べ。
  • インシデント
  • 危険予知モデル
  • スイスチーズモデル
  • スノーボールモデル
  • ハインリッヒの法則

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は5です。

各選択肢については、以下の通りです。

1→インシデントとは、重大事件に至る危険のあった出来事のことです。
よって選択肢は、誤りです。

2→危険予知モデルは、安全管理や事故防止策のために導入されるものです。
よって選択肢は、誤りです。

3→スイスチーズモデルとは、事故は複数のエラーが重なることで組織的に発生するとする考え方のことです。
よって選択肢は、誤りです。

4→スノーボールモデルとは、軽微なミスや勘違いが、雪玉のようにだんだんと膨れ上がり、重大な結果につながってしまうという考えのことです。
よって選択肢は、誤りです。

5→ハインリッヒの法則とは、問題文の通り、1つの重大事故の背景には、29の軽微な事故があり、さらにその背景には300件のインシデントが存在するという考え方のことです。
よって選択肢は、正しいです。

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02

正解は5です。

1.→インシデントとは、事故などの危難が発生するおそれのある事態を指します。(事故の一歩手前の)重大な結果に繋がりかねない出来事や状況、異変、危機という意味で用いられることが多いです。事故のうち、基準に照らして被害や損失が軽微なものを指す場合もあります。よって、1は誤りです。

2.→危険予知モデルとは、労働災害を防止するには、事故を起こして後悔する前に、職場の皆で話し合って、危険を予知し、ヒューマンエラーを予防するとするモデルです。よって、2は誤りです。

3.→スイスチーズモデルとは、一つひとつの安全対策を穴の空いたスイスチーズにたとえ、事故は単独で発生するわけではなく、複数の事象が連鎖して発生するという考え方です。ヒューマンエラーから事故・トラブルに至るモデルのことです。よって3は誤りです。

4.→スノーボールモデルとは、医療組織で起こる事故は、エラーの発生が患者に近づくにつれて危険が増大していくということを示すモデルです。雪の玉が転がると大きくなることにたとえています。小さなエラーの段階で防げていれば大きな事故にはつながらないということを示しています。よって、4は誤りです。

5.→ハインリッヒの法則とは、ハインリッヒ(Heinrich)によって提唱された、「1つの重大な事件の背後には29の軽微な事故があり、その背後には330のヒヤリ・ハットが存在する」という法則です。よって、5は正しいです。

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03

【正解:5】

1:インシデントは、発生した事故や、事故へと繋がる可能性があった出来事を指します。

2:危険予知モデルは、予知とあるように、潜在的な危険を予測し、どう対策すべきか話し合い、事故を回避するためのモデルです。

3:スイスチーズモデルは、事故が単独の出来事で生じるのではなく、複数の出来事が重なり合って生じることを示したモデルです。

4:スノーボールモデルは、小さなミスが連続することで、大きな事故につながってしまうことを示したモデルです。スノーボール(雪玉)が坂を転がるうちに、どんどん大きくなっていくというイメージから名付けられました。

5:問題文の記述の通りです。

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