公認心理師の過去問
第2回(2019年)
午前 問56

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問題

公認心理師試験 第2回(2019年) 午前 問56 (訂正依頼・報告はこちら)

女性の更年期障害について、正しいものを2つ選べ。
  • エストロゲンの分泌が増加する。
  • ゴナドトロピンの分泌が増加する。
  • 顔面紅潮や発汗は不眠の原因となる。
  • ホルモン療法は抑うつに効果がない。
  • 欧米人に比べて日本人では肩こりや腰痛の頻度が低い。

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この過去問の解説 (3件)

01

閉経前後の10年間(45歳~55歳)を更年期と言い、更年期に現れる心身への様々な症状が重く日常生活に支障をきたすような状態を更年期障害と表します。主な原因としては、女性ホルモン(卵巣から放出されるエストロゲン等)の分泌が急激に減少することにより、自律神経症状が生じやすくなるなどの身体的要因が挙げられますが、性格などの心理的要因、職場や家庭における対人関係などの社会的要因が複合的に関与すると考えられています。

正答は2・3(2・3の記述が正しい)です。

1 エストロゲンの分泌が減少することが要因とされており、記述は誤りとなります。

2 ゴナドトロピンとは、卵巣ホルモンを分泌するよう指令を出す働きがあります。更年期においては、卵巣が働きにくくなることから分泌が多くなると言われており、記述は正しいです。

3 記述のとおりです。更年期に不眠が増加する要因として、発汗や顔面の紅潮など血管運動(血管の収縮と拡張)がうまくいかないことが挙げられています。

4 更年期の女性が訴えるうつ状態の背景として、女性ホルモンの欠乏といった要因も考えられ、ホルモン療法による効果が見込まれる場合もあるとされているため、記述は誤りとなります。

5 骨格や筋肉量の違い(欧米人に比べて日本人は少ない)から、肩こりや腰痛は日本人の方が起こりやすいと言われています。したがって、記述は誤りとなります。

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02

【正解:2と3】

更年期障害とは、更年期に現れる様々な症状のうち他の病気を伴わない“更年期症状”により、日常生活に支障をきたしている状態を言います。
主な原因は女性ホルモン(エストロゲン)が低下していくことですが、その上に加齢などの身体的因子、成育歴や性格などの心理的因子、職場や家庭における人間関係などの社会的因子が複合的に関与することで発症すると考えられています。

1:エストロゲンの分泌は低下します。

2:正しい記述です。

3:正しい記述です。

4:更年期障害を背景とする抑うつに対して、ホルモン療法が効果をあげる可能性があります。

5:更年期障害の症状として、頭痛や肩こり、腰痛と言った身体症状があります。これらのうち、特に、肩こりや腰痛は日本人の更年期女性に多く見られるとされています。

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03

以下に解説します。

選択肢1. エストロゲンの分泌が増加する。

卵巣機能が低下しエストロゲンの分泌が減少します。

選択肢2. ゴナドトロピンの分泌が増加する。

正しいです。

選択肢3. 顔面紅潮や発汗は不眠の原因となる。

正しいです。

選択肢4. ホルモン療法は抑うつに効果がない。

エストロゲン補充によって身体的な症状を改善し、抑うつ症状にも効果がある場合があります。

選択肢5. 欧米人に比べて日本人では肩こりや腰痛の頻度が低い。

日本人の更年期障害では、特に肩こりや腰痛などの身体的症状が高い頻度で見られます。

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