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公認心理師の過去問 第2回(2019年) 午後 問82

問題

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動物を対象とした研究において、うつ状態に関連する現象として、最も適切なものを1つ選べ。
   1 .
負の強化
   2 .
学習性無力感
   3 .
嫌悪条件づけ
   4 .
受動的回避学習
   5 .
代理的条件づけ
( 公認心理師試験 第2回(2019年) 午後 問82 )
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この過去問の解説 (2件)

65
正答は2です。

1 負の強化とは、オペラント条件付けにおける手続きのひとつで、嫌悪刺激を取り除くことで、行動の生起率を増加させるための操作です。うつ状態に関連する現象としては最適であるとは言えず、誤りとなります。
なお、オペラント条件付けにおいては、強化(自発的行動の生起率を増加させるための操作)と罰(生起率を低下させるための操作)を通して行動の生起率を変化させます。刺激を与えることを正、刺激を取り除くことを負と言い、正の強化(報酬を与える)、負の強化(嫌悪刺激の除去)、正の罰(嫌悪刺激を与える)、負の罰(報酬の除去)があります。

2 学習性無力感とは、回避や抵抗することができないストレスに長期間さらされると、その(不快な)状況から逃れようとする行動や努力をしなくなる状態を指します。学習性無力感が生じると、何をしても無駄というネガティブな感覚や諦め・無気力が支配的になるなどうつ状態につながる症状が生じます。また、学習性無力感を提唱したセリグマンは、学習性無力感に基づいてうつ病発症のモデルを形成したなど、うつ状態において関連は大きい現象であると考えられ、正答です。

3 嫌悪条件付けとは、古典的条件付けにおける手続きのひとつです。不適切な行動を消去したい場面において、行動に対して、不快な刺激を対呈示することによって、行動と不快感を結び付ける条件付けを生じさせ、行動の消去を図るものです。うつ状態との関係は(2)と比較しても少なく、誤答となります。

4 回避学習とは、あらかじめ適当な行動を取れば嫌悪刺激を回避することができるような状況を設定すれば、嫌悪刺激を回避することを学習することを表します。受動的回避学習とは、行動しないことによって嫌悪刺激を回避することを言います。うつ状態との関係は(2)と比較しても少なく、誤答となります。


5 代理的条件付けとは、観察による条件付けであり、自分は体験していないものの、他者の体験を見聞きすることで条件付けが生じることを表します。これも、うつ状態との関係は(2)と比較しても少なく、誤答となります。

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【正解:2】

学習性無力感はSeligmanが提唱した概念で、努力を重ねても望む結果が得られない状況が続いたことにより、何をしても無意味と思うようになり、不快な状態を脱する努力を行わなくなることを指します。
この学習性無力感は、うつ病に至る背景要因の1つとも考えられていますから、2が正答となります。

1:負の強化とは、オペラント条件付けにおける用語で、嫌悪刺激の除去により、ある行動の生起頻度が上昇することを指します。

3:嫌悪条件付けはレスポンデント条件付けにおける用語で、好ましくない行動や思考を抑止するために、不快な刺激やイメージを条件反応的に形成する方法です。嫌悪療法とも呼ばれています。

4:回避学習とは、オペラント条件付けにおける用語で、文字通り回避反応を形成していく手続きを言います。そして、受動的回避学習とは、動物が行動をしないことで、電気ショックを回避する手続きを言います。具体的には、明るい部屋と暗い部屋の2つの部屋を行き来できる状況で、明るい部屋にいる動物が暗い部屋に入ったときに電気ショックを与えると、翌日以降、動物は自然と暗室に入らなくなるという受動回避反応が生じます。

5:代理的条件付けは代理的レスポンデント条件付けとも呼ばれます。代理とあるように、自身が経験するわけではなく、観察を通して条件付けが成立するというものです。

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