公認心理師の過去問
第2回(2019年)
午後 問108
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問題
公認心理師試験 第2回(2019年) 午後 問108 (訂正依頼・報告はこちら)
共同注意行動の例として、誤っているものを1つ選べ。
- 指さし( pointing )
- クーイング( cooing )
- 参照視( referential looking )
- 相手に物を手渡す行動( giving )
- 相手に物を見せる行動( showing )
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この過去問の解説 (3件)
01
共同注意とは、赤ちゃんが相手と同じものに注意を向け、相手の行動の意図を共有したり、自分の行動の意図を共有してもらうことを言います。
1.→1歳ごろになると、共同注意行動として、指さしが出てきます。
2.→クーイングとは、生後2~3ヶ月後から出てくる乳児の「あー」「うー」という発声です。クーイングは意思表示ではなく、リラックスしている時に発する声です。共同注意行動ではないので、これが正解です。
3.→赤ちゃんが確認のために振り返ることを言います。共同注意行動の一種です。
4.→手渡しは、子どもが自分の行動で他者の注意を自分の興味対象へと巻き込むための行動のひとつです。共同注意行動の一種です。
5.→提示(相手に物を見せる行動)は、子どもが自分の行動で他者の注意を自分の興味対象へと巻き込むための行動のひとつです。共同注意行為の一種です。
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02
【正解:2】
共同注意とは、「他者の注意の所在を理解し、その注意の対象に対する他者の態度を共有すること」や、「自分の注意の所在を他者に理解させ、その対象に対する自分の態度を他者に共有してもらうこと」を指します。要するに、ある対象に対する注意を誰かと共有するということですね。
生後9か月頃に見られ、1歳半までに成立するとされています。
同じ対象を誰かと共有すると考えれば、1,4,5は明らかに該当すると分かります。
3の参照視は社会的参照の文脈で出てくる用語で、子どもが新しいおもちゃや動物などに出会ったとき、振り返って確認するような顔をすることがありますが、この確認のための振り返りを参照視と言います。これも共同注意の一例となります。
2のクーイングは「あーあー」や「あうー」などの生理的な言語で、生後1~2か月くらいで見られます。
こちらは共同注意の要素を満たしませんので、共同注意行動の例としては、2が誤りとなります。
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03
正解は2です。
共同注意とは、「赤ちゃんが相手と同じものに注意を向けて、『相手の行動の意図を共有する』『自分の行動の意図を共有してもらう』などの調整を行う行動のこと」を指します。共同注意は大体生後9ヶ月くらいから出現すると言われています。
1.→指差し(pointing)は、「人がいる時に乳児が見てほしいものを指さす」行為です。よって、共同注意に入ります。1は除外します。
2.→クーイング(cooing)は、生後数ヶ月くらいで赤ちゃんが出す「あー」「うー」等の独自の発声方法のことです。これは泣き声や叫び声とは違い、自分の行動の意図を共有したり相手の行動の意図を共有するために発している言葉ではありません。よって、2が正解です。
3.→参照視(referential looking)は、乳児がある対象に対する評価を大人の表情などを見ることで参考にすることを指します。これも共同注意の一種ですので、3は除外します。
4.→相手に物を手渡す行動(giving)は、生後12ヶ月ごろに出現する行動で、子どもが自分の行動で他者の注意を自分の方に巻き込む方法です。共同注意の一種ですので、4は除外します。
5.→相手に物を見せる行動(showing)は、生後12ヶ月ごろに出現する行動で、相手に物を渡す行動と同じく、子どもが自分の行動で他者の注意を自分の方に巻き込むための方法です。共同注意の一種ですので、5は除外します。
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