公認心理師 過去問
第2回(2019年)
問112 (午後 問114)

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問題

公認心理師試験 第2回(2019年) 問112(午後 問114) (訂正依頼・報告はこちら)

採用面接において面接者が陥りやすい心理として、誤っているものを1つ選べ。
  • 対比効果
  • 寛大化傾向
  • ハロー効果
  • ステレオタイプ
  • ブーメラン効果

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は5です。

1. 対比効果:同じものごとでも、比べる対象が変わると印象も変わってくる現象のことを言います。
(例)面接の際に、あまり印象の良くない人を見た後に可もなく不可もない人を見ると、良い印象を持ってしまう。
→よって、これは採用面接で面接者が陥りやすい心理です。

2. 寛大化傾向:評価において評価結果が甘くなり、適切な評価ができなくなることを言います。
(例)面接の際に、評価者自身が自分の能力に十分自信がないために評価が甘くなり採用してしまう。
→よってこれは採用面接で面接者が陥りやすい心理です。

3.ハロー効果:ある対象を評価する時に、その人が持つ顕著な特徴に引きずられ、他の特徴についての評価がゆがめられることを言います。
(例)外見が良い人の評価が、他の特徴が良くなくても良い評価になってしまう。
→よって、これは採用面接で面接者が陥りやすい心理です。

4.ステレオタイプ:先入観のことを言います。多くの人に浸透している固定観念や思い込みのことです。
(例)女性はみんな結婚して仕事を辞めてしまうという固定観念を持っているので採用しない。
→よって、これは採用面接で面接者が陥りやすい心理です。

5.ブーメラン効果:人を説得するつもりが、かえって相手の強い反発を招いたり、逆効果を生んだりすることを言います。
(例)「勉強しなさい」とお母さんが言うと、かえって勉強しなくなる。
 →面接官が何かを説得をして逆効果になる、ということはないため、採用面接で面接官が陥りやすい心理ではありません。よって、これが正解です。

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02

【正解:5】

1:対比効果とは、同じ物事でも、比べる対象が変わると、印象も変わってくる現象のことです。

例えば、10万円のPCと20万円のPCを比べると10万円のPCは安く感じますが、10万円のPCと3万円のPCを比べると、10万円のPCは高く感じる、といったことがあります。

2:寛大化傾向とは、ある人の望ましい面は強調され、望ましくない面は無視されることです。

3:ハロー効果とは、1つの望ましい特徴によって他の特徴も望ましい方向に捉えたり、1つの望ましくない特徴によって他の特徴も望ましくない方向に捉えたりすることです。「光背効果」とも呼ばれます。

4:ステレオタイプとは、ある集団やその構成員の特徴に関して、社会的に共有される信念のことです。

例えば、血液型と性格を結びつける(例:A型は几帳面)といったことが挙げられます。

5:ブーメラン効果とは、誰かを説得しようとすると、その人の態度が硬化して逆に反発してしまうことです。

これらの中で、“採用面接において面接者が陥りやすい心理”でないものは5ですので、5が正解となります。

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03

この問題で覚えておくべきポイントは以下の通りです。様々な対人関係で生じる概念について問われています。

では、問題を見てみましょう。

選択肢1. 対比効果

採用面接のように多くの人と同時に応対するときに、その情報の比較によって、見え方や感じ方が変化することを指しますので適切です。

第一印象で、好印象に見えがちでも、実際は違ったという可能性が該当します。

選択肢2. 寛大化傾向

本来の評価よりも高めの評価をしがちになることを示していますので、適切です。

選択肢3. ハロー効果

ある特定の情報に引っ張られ、他の評価が歪んでしまうことを指しますので適切です。コンテスト優勝者は、すべてが良い的な状況が想定されます。

選択肢4. ステレオタイプ

特定の属性集団の状態を当てはまてしまうことですので、適切です。高学歴はそれだけで優秀と捉えられるなどが想定されます。

選択肢5. ブーメラン効果

正解です。

相手を説得しようとすると、逆の効果が生じてしまうことを指します。説得しようとすればするほど、反発されることなどが該当します。採用面接では、相手を説得する必要はありません。

まとめ

他者とのかかわりにおいては、様々な反応が生じます。一つずつ丁寧に覚えていきましょう。

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