正解は4です。
理想的な実験モデルとは、無作為抽出のグループを実験群と統制群とに分けて実験群にのみ操作・介入を行う方法です。
準実験的研究法は、独立変数を操作しなかったり、グループを無作為に割り当てずに実施される研究に使われます。理想的な実験モデルを現実場面で作るのが困難な場合に用いられる方法です。
準実験的研究法の例として、青年におけるアルコールの影響の研究、薬の治験などが挙げられます。
1.→予備実験とは、本実験を行う前に行われる「実施に関する問題点を洗い出すための実験」です。準実験は、理想的な実験モデルを現実場面で作るのが困難な場合に用いられる方法ですので、予備実験とは違います。1は誤りです。
2.→内的妥当性とは、従属変数の変化の原因が独立変数の操作に帰せられる度合いを指します。従属変数の変化は独立変数以外の要因によってもたらされる可能性が低いほど、「内的妥当性が高い」と表現されるということになります。実験的研究の方が、独立変数と従属変数の因果関係がはっきりしますので、内的妥当性が高いといえます。2は誤りです。
3.→準実験的研究法では、実験的研究よりも厳しい倫理基準があります。例えば、薬の治験では厳しい薬事法に違反しないように行わないといけない、青年のアルコールの影響の研究では未成年にアルコールを飲ませてはいけない、などの倫理基準があり、実験方法も制約されます。よって、3は誤りです。
4.→準実験的研究法は、参加者を無作為に割り付けることができないときに使われる実験法ですので、4は正しいです。