公認心理師の過去問
第2回(2019年)
午後 問130
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問題
公認心理師試験 第2回(2019年) 午後 問130 (訂正依頼・報告はこちら)
田中ビネー知能検査Vの実施と解釈について、正しいものを2つ選べ。
- 2歳から18歳11か月まで適用が可能である。
- 生活年齢<CA>より1歳低い年齢級の課題から検査を始める。
- 13歳以下では、精神年齢<MA>から知能指数< IQ>を算出する。
- 各年齢級の問題で一つでも合格できない問題があれば、下の年齢級に下がる。
- 14歳以上では「言語理解」、「作動記憶」、「知覚統合」及び「処理速度」の4分野について、偏差知能指数<DIQ>を算出する。
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この過去問の解説 (2件)
01
田中ビネー知能検査Vは、2歳から成人までの知能を測ることができます。
・2~13歳→実年齢と同じ年齢級から始めます。1つでも間違いがあれば、下の年齢級の問題を解き、全問正解する年齢級までの問題を行います。
全問正解したら、上の年齢級まで進み、全問不正解になる年齢級まで問題を解いていきます。
13歳の問題を1問でも正解したら、成人の問題に進みます。
・14歳以上→成人の問題をすべて行い、下の年齢級に下がることはありません。
・2~13歳→下限と上限を調べることで精神年齢(MA)が算出されます。生活年齢(CA)と比較し、知能指数(IQ)が算出されます。
・14歳以上→「結晶性」「流動性」「記憶」「論理推理」の4つの領域で「偏差知能指数(DIQ)」を評価します。
1.→成人までの知能が測れるため、これは誤りです。
2.→生活年齢(CA)の級から検査を始めるため、これは誤りです。
3.→13歳以下では精神年齢(MA)から知能指数を算出するので、これは正しいです。
4.→各年齢級で1つでも合格しなければ下の年齢級に下がるので、これは正しいです。
5.→14歳以上では、「結晶性」「流動性」「記憶」「論理推理」の4つの領域で「偏差知能指数(DIQ)」を算出するため、これは誤りです。
(障害者.com 「田中ビネー知能検査とは?どんな検査をするの?」参照
https://shohgaisha.com/column/grown_up_detail?id=1137)
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02
【正解:3と4】
ビネー式知能検査は、Binetが開発し、Termanによって実用化された知能検査です。ビネー式知能検査では、全体的な知的能力である精神年齢を測定し、それに基づき知能指数を算出します。
日本で一般に用いられるビネー式検査には、本問の「田中ビネー式」と「鈴木ビネー式」があります。
このうち田中ビネー式では、現在、2005年に改訂された「田中ビネー知能検査V」が用いられています。
適用年齢は2歳~成人で、問題は全部で113問あります。
2歳~13歳までは精神年齢と知能指数を算出し、成人(14歳以上)では、精神年齢は算出せず、偏差知能指数を算出します。
1:上記より誤りです。
2:原則としては、生活年齢と等しい年齢級の問題から始めます。
3:上記より正しいと分かります。
4:正しい記述です。
5:14歳以上の成人においては、知能を、結晶性領域、流動性領域、記憶領域、論理推理領域の4つの領域で評価します。
なお、前者2つは名前から分かる通り、Cattellの影響を受けています。
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