公認心理師の過去問
第2回(2019年)
午後 問132
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問題
公認心理師試験 第2回(2019年) 午後 問132 (訂正依頼・報告はこちら)
知的障害のある子どもへの対応方針について、適切なものを2つ選べ。
- 失敗体験を積み重ねて失敗に慣れさせる。
- スモールステップでできることを増やす。
- 得意な面よりも苦手な面を優先して指導する。
- 社会生活に必要な技能や習慣を身に付けさせる。
- 具体的な活動よりも抽象的な内容の理解を重視する。
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この過去問の解説 (2件)
01
1.→知的障害のある子どもは、失敗体験を積み重ねると失敗に慣れるどころか、嫌な記憶だけが残り、失敗を恐れて行動しなくなります。よって1は誤りです。
2.→知的障害のある子どもは、小さな成功体験を増やすことで、少しずつではありますが、望ましい行動が身につきます。スモールステップでできることを増やしていくことにつながるので、2は正しいです。
3.→知的障害のある子どもは、苦手な面を優先して指導すると、ますます委縮してしまいます。得意な面を見つけて伸ばすことが大事です。よって、3は誤りです。
4.→社会生活に必要な技能や習慣を身につける、これは、SST(生活技能訓練)のことを言いますが、社会で生きていくための技能や習慣を身につけるにはSSTが有効です。よって、4は正しいです。
5.→知的障害のある子どもは、発達的に健常児よりも前の段階にいます。抽象的な内容の理解は難しく、具体的な活動によってものごとを体得していきます。よって5は誤りです。
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02
【正解:2と4】
知的障害に関わらず、発達障害全般への対応においては、早期に介入し、二次障害を予防することが大切です。発達障害をもつ人は、その特性のために失敗が繰り返され、自信をなくして無気力になってしまったり、いじめの標的になってしまったりといった二次障害を起こしやすいと言われています。
このことを踏まえると、1と3は誤りであると分かります。
5について、知的障害のある子どもに抽象的な内容の理解は難しいです。そのため、例えば何かを伝えるときは、言葉だけではなく、実物や写真など具体物を提示し、視覚化を促すことが大切とされています。
残った2と4はいずれも正しい対応です。
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