公認心理師の過去問 第4回(2021年) 午前 問5
この過去問の解説 (2件)
正答は3です。
代表値とは、要約統計量のうち、分布の中心的な位置を表す指標のことです。
代表値には、最頻値、中央値、平均値があります。
1.中央値は、n個の測定値を小さいほうから順に並べた場合、測定値が奇数個であれば (n+1)/2番目、偶数個であればn/2番目とn/2 + 1番目の測定値の算術平均の値となります。
観測値9、5、7、8、4の中央値は、7です。
2.幾何平均は、測定値が、相互に比率で表されているときに用いられる平均値です。
3.算術平均は、すべての観測値が、等しく参加して求められる平均値です。
5個の観測値が得られている問題文では、算術平均は、(9 + 5 + 7 + 8 + 4)/5 = 6.6 となります。
平均値には、算術平均(相加平均)、幾何平均(相乗平均)、調和平均がありますが、特にこだわらない場合は、算術平均のことを意味します。
4.相乗平均は、幾何平均と同義です。
5.調和平均は、大きな数値による影響を少なくする性質をもっている平均値です。
たとえば、100個のアルファベットを読み上げるのに要した時間(秒)は平均何秒かかったかを、n人について求めたいとします。
このとき、すぐに算術平均を使って求めるのではなく、各人が1秒で読める字数を出し、その算術平均をとります。
この結果から逆に、100字を読むのにかかる時間を求めるものです。
代表値のそれぞれの算出方法を確認しておきましょう。
今回の問いではすべて計算するのは現実的ではありません。
実際には幾何平均と相乗平均が同じ意味ですので除外され、中央値は複雑な計算は不要で値は 6.6 とならないことがわかり除外でき、あとは算術平均を計算すれば正答にたどり着くことができるでしょう。
中央値とは、値を小さいものから順に並べたときに真ん中の順位にある数値です。
本問では小さい順に並べると「4,5,7,8,9」となり中央値は7となります。
幾何平均とは、相乗平均とも言い、それぞれの値をかけたものを値の個数 n で n 乗根することです。
本問では「(9×5×7×8×4)^(1/5) = 6.32」となります。
算術平均とは、値の総和を値の個数(今回は5)で割ったものです。
本問では「(9 + 5 + 7 + 8 + 4)/5 = 6.6」となり、正しいです。
相乗平均とは、幾何平均とも言い、それぞれの値をかけたものを値の個数 n で n 乗根することです。
本問では「(9×5×7×8×4)^(1/5) = 6.32」となります。
調和平均とは、各値の逆数の平均をとり、それをさらに逆数にしたものです。
本問では、「5/(1/9 + 1/5 + 1/7 + 1/8 + 1/4) = 6.03」となります。
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