公認心理師 過去問
第4回(2021年)
問6 (午前 問6)
問題文
因子分析による解析を計画している調査用紙の回答形式として、最も適切なものを1つ選べ。
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問題
公認心理師試験 第4回(2021年) 問6(午前 問6) (訂正依頼・報告はこちら)
因子分析による解析を計画している調査用紙の回答形式として、最も適切なものを1つ選べ。
- 順位法
- 一対比較法
- 自由回答法
- 評定尺度法
- 文章完成法
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この過去問の解説 (3件)
01
正答は4です。
1. 順位法は、評定者が、まず評定対象者の中から最上と考える者を一人選び出し、次々と優れている順に、人を選び出し、序列をつけていく方法です。
2. 一対比較法とは、被評定者の各人を、他の被評定者全員と1対1の対にして提示し、評定要素に関してどちらが優れているかを判定させ、各人が優れていると判定された数にもとづいて、優劣のスケール上における各人の位置を算定していく方法です。
3. 自由回答法とは、回答者自身に自由に回答してもらう調査方法です。
4. 因子分析は、直接測定される観測変数から、潜在変数である因子を導き出す方法(探索的因子分析)もしくは因子構造を確認する分析手法(確認的因子分析)です。
質問紙調査において、心理尺度を用い、評定尺度法により回答を得たデータを分析します。
5. 文章完成法とは、文章の前半(書き出し)を提示し、それに続く文章を完成させてもらう心理調査法です。
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02
統計における測定尺度を理解して解答しましょう。
因子分析による解析を計画している場合は、使用するデータは比例尺度や間隔尺度といった量的変数である必要があります。
選択肢の中で量的変数のデータが得られるのは「評定尺度法」です。
他の選択肢についても理解しておきましょう。
順位法とは、複数の対象について、「好ましいものは?」などの基準で順位付けをする評定法です。
この評定法で得られるデータは順序尺度となります。
一対比較法とは、複数の対象から2つ取り出して一対ずつ「どちらが好ましいか」などの基準で全ての組み合わせで評価していく評定法です。
自由回答法とは、選択式ではなく、回答の形式に制約を設けずに、単語や文章で自由に回答させる方法です。質的なデータが得られます。
評定尺度法とは、「好ましい」「まあ好ましい」「どちらともいえない」「あまり好ましくない」「好ましくない」といったように、評価したい内容について数段階の選択肢を示す方法です。
文章完成法(SCT;Sentence Completion Test)とは、未完成の文章を提示し、その続きを被験者に自由に作成させる心理検査です。投影法検査であり、個人のパーソナリティを評価することができます。
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03
この問題で覚えておくべきポイントは以下の通りです。
測定尺度の具体的な内容について、問われています。
では、問題を見てみましょう。
各データ間の間隔(幅)は問わず、順序のみを評価するものです。心理学実験などの刺激の強度などを知りたいときに活用される方法ですので、間違いです。
ある2つの対象を比較する測定尺度ですので、間違いです。
文章のとおり、回答を自由に記載していただき、その内容について分析するものです。回答者の自由意志を確認することができますが、因子分析を行うことができないわけではありませんが、コーディングやコード化を行い定量化(量的データへの変換)が必要となりますので、不適切で間違いです。
正解です。
リッカート尺度に代表されるように、評価段階を数値化して評価する方法です。因子分析を行うには、量的データが必要となりますので、適切です。
未完成の文章が記載されており、その続きを記載することで被験者の考えを知る調査法ですので、間違いです。
因子分析では必ず量的データを取り扱います。最初から量的データが取得できるのは、評定尺度法です。それぞれの尺度において得意な分析を理解しておきましょう。
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