公認心理師の過去問
第4回(2021年)
午前 問14
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問題
公認心理師試験 第4回(2021年) 午前 問14 (訂正依頼・報告はこちら)
DSM-5の心的外傷およびストレス因関連障害群に分類される障害として、正しいものを1つ選べ。
- 適応障害
- ためこみ症
- 病気不安症
- 強迫症/強迫性障害
- 分離不安症/分離不安障害
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この過去問の解説 (2件)
01
正答は1です。
1. 適応障害は、生活や仕事に伴う強いストレスが原因で、心身の不調が起きる精神疾患です。
DSM-5の「心的外傷およびストレス因関連障害群」に分類されます。
適応障害には、抑うつを伴うもの、不安を伴うもの、不安と抑うつを伴うもの等があります。
2. ためこみ症は、所有物の実際の価値とは関係なく、捨てる、あるいは手放すことの困難が、持続する病態です。
DSM-5の「強迫症および関連症群」に分類されます。
ためこみ症は、多くの場合、過剰収集を伴います。
3. 病気不安症は、自分が重篤な病気にかかっていると思い込む精神障害です。
DSM-5の「身体症状症および関連症群」に分類されます。
4. 強迫症/強迫性障害は、DSM-5の「強迫症および関連症群」に分類されます。
強迫観念、強迫行為、またはその両方が存在する病態です。
薬物療法として、SSRIの有効性が実証されています。
5. 分離不安症/分離不安障害は、DSM-5の「不安症群」に分類されます。
家、または、愛着を持っている人物からの分離に関する過剰な恐怖、または、不安を示す病態です。
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02
DSMとは、「精神疾患の診断・統計マニュアル」と呼ばれるもので、アメリカ精神医学会が作成しています。
この問題では、「DSM-5」について尋ねていますが、2023年に「DSM-5-TR」へ改訂されています。
変更点も併せて解説していきます。
正答です。
適応障害は、「心的外傷およびストレス因関連障害群」に分類されています。
DSM-5-TRでは、適応障害は「適応反応症」、分類は「心的外傷及びストレス因関連症群」と名称に変更があります。
誤りです。
ためこみ症は、「強迫症および関連症群/強迫性障害および関連障害群」に分類されます。
DSM-5-TRでは、「強迫症及び関連症群」に名称が変更されています。
誤りです。
病気不安症は、「身体症状症および関連症群」に分類されます。
DSM-5-TRでは、「身体症状症及び関連症群」と漢字の変更があります。
誤りです。
強迫症/強迫性障害は、「強迫症および関連症群/強迫性障害および関連障害群」に分類されます。
DSM-5-TRでは、強迫症/強迫性障害は「強迫症」、分類は「強迫症及び関連症群」へ名称が変更されています。
誤りです。
分離不安症/分離不安障害は、「不安障害/不安障害群」に分類されます。
DSM-5-TRでは、分離不安症/分離不安障害は「分離不安症」、分類は「不安症群」へ名称が変更されています。
精神疾患の診断基準を知っておく事で、クライエントのアセスメントや医療機関受診の必要性の検討ができる、診断を受けているクライエントの理解がしやすくなるなどの利点があります。公認心理師は診断する立場ではありませんが、知識を持っておきましょう。
公認心理師試験は、診断基準や心理検査などの変更、改訂についての問題が度々出題されています。新しい情報、変更点を確認しておく事が大切です。
DSM-5からDSM-5-TRへの改訂では、deisordersの訳が「障害」から「症」へ変更された、「遷延性悲嘆症」が追加された、疾患名の併記がなくなった、などの変更がポイントです。
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