公認心理師の過去問
第4回(2021年)
午前 問15

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問題

公認心理師試験 第4回(2021年) 午前 問15 (訂正依頼・報告はこちら)

TEACCHの説明として、最も適切なものを1つ選べ。
  • 青年期までを支援対象とする。
  • 生活や学習の環境を構造化する。
  • 被虐待児を主な支援対象とする。
  • 標準化された統一的な手順を適用する。
  • 視覚的手がかりを使わずにコミュニケーションを支援する。

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この過去問の解説 (2件)

01

正答は2です。

TEACCH(Treatment and Education of Autistic and related Communication handicapped Children)は、自閉症とその関連領域にあるコミュニケーション障害の子どもたちに向けた、療育支援プログラムです。

1. TEACCHは子どもたちに向けたプログラムです。

E. H. Eriksonによると、青年期は22歳ごろまでとされています。

青年期後期は成人しているので、子どもとはいえません。

2. TEACCHは、個人に合った構造化のアイデアを分析し、環境を分かりやすく整理することで、社会の中で自立して行動できることを目的としています。

3. TEACCHは、自閉症とその関連する領域にあるコミュニケーション障害の子どもたちを支援対象とします。

4. TEACCHは、自閉症の人々やその家族を対象とした包括的プログラムです。

それぞれの個性を理解することを大事にしています。

5. TEACCHは、個人に合ったスケジュールやカード等、視覚的なものを用います。

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02

TEACCHプログラムとは、「Treatment and Education of Autistic and related Communication-handicapped CHidren」の略で、自閉スペクトラム症のお子さんとその家族を支援するためのプログラムです。アメリカのノースカロライナ州立大学で創始されました。

 

では、選択肢を見てみましょう。

選択肢1. 青年期までを支援対象とする。

誤りです。

TEACCHの対象は、年齢を限定せず、障害に渡って支援するものと考えられています。

選択肢2. 生活や学習の環境を構造化する。

正答です。

構造化とは、支援を受ける方の得意な力を用いて、環境を整える事を言います。

活動に集中しやすい環境作りをする、安心できるように予定を明確に見えるようにする、作業手順を分かりやすくする、見て分かる手がかりと用いるなどの手段があります。

選択肢3. 被虐待児を主な支援対象とする。

誤りです。

支援対象は、自閉スペクトラム症のお子さんです。

選択肢4. 標準化された統一的な手順を適用する。

誤りです。

基本的な理念や方法はありますが、支援を受ける方の発達や特徴に合わせた手段を用います。

選択肢5. 視覚的手がかりを使わずにコミュニケーションを支援する。

誤りです。

自閉スペクトラム症の方は、情報を見て理解する事が得意な方が多いですので、その力を活かします。その方の発達や特徴に合わせて絵や図、写真など見て分かる手がかりを取り入れます。

まとめ

TEACCHの手法は、自閉スペクトラム症の方にとって安心できる、集中できるなど、生活や勉強、仕事へ取り組みやすくするために有用です。知識を持っておく事で、要素を取り入れた支援をしたり、学校や福祉施設での支援の意図を理解しやすくなったりしますので、よく学んでおきましょう。

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