公認心理師の過去問
第4回(2021年)
午前 問43

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問題

公認心理師試験 第4回(2021年) 午前 問43 (訂正依頼・報告はこちら)

学校にピアサポート・プログラムを導入する目的として、不適切なものを1つ選べ。
  • 思いやりのある関係を確立する機会を提供する。
  • 公共性と無償性という基本を学ぶ機会を提供する。
  • 学校のカウンセリング・サービスの幅を広げる機会を提供する。
  • リーダーシップ、自尊感情及び対人スキルを向上させる機会を提供する。
  • 傾聴や問題解決スキルなど他者を援助するスキルを習得する機会を提供する。

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この過去問の解説 (2件)

01

日本ピア・サポート学会によると、ピア・サポートを「教職員の指導・援助のもとに、児童生徒・学生相互の人間関係を豊かにするための場を各学校の実態に応じて設定し、そこで得た知識やスキル(技術)をもとに、仲間を思いやり支える実践活動」と定義しています。

児童・生徒同士の相互サポートを促進できるよう、教職員によって実施されるのがピア・サポートプログラムです。

一人一人の自己認識、情動への対処能力、自己表現力、傾聴力、共感力、関係調整能力、問題解決力などを高めあうことで、生きる力を育みます。

選択肢1. 思いやりのある関係を確立する機会を提供する。

正しいです。

選択肢2. 公共性と無償性という基本を学ぶ機会を提供する。

公共性と無償性ですが、ピア・サポートは社会的立ち位置の近い人同士の支え合いであり、公共に開かれている必要はありません。

よって誤りです。

選択肢3. 学校のカウンセリング・サービスの幅を広げる機会を提供する。

正しいです。

選択肢4. リーダーシップ、自尊感情及び対人スキルを向上させる機会を提供する。

正しいです。

選択肢5. 傾聴や問題解決スキルなど他者を援助するスキルを習得する機会を提供する。

正しいです。

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02

日本ピア・サポート学会では、ピア・サポートを次のように定義しています。

「学生たちの対人関係能力や自己表現能力等、社会に生きる力がきわめて不足している現状を改善するための学校教育活動の一環として、教職員の指導・援助のもとに、学生たち相互の人間関係を豊かにするための学習の場を各学校の実態に応じて設定し、そこで得た知識やスキル(技術)をもとに、仲間を思いやり、支える実践活動」

 

「ピア」とは仲間を意味する言葉です。仲間である児童生徒同士で支え合う事により、学校への安心感を持ち、思いやりのある学校を目指す事に繋がります。児童生徒同士という、同じ立場であるからこそ、教師や大人が入りこめないところでサポートし合う事が期待されます。

 

ピア・サポートプログラムは、児童生徒の学年や学校の実態に合わせて目標を設定し、計画、活動、振り返り、練習を行いながら、児童生徒の成長を促すものです。

 

では、選択肢を見てみましょう。

選択肢1. 思いやりのある関係を確立する機会を提供する。

ピア・サポートプログラムの目的として適切です。

 

選択肢2. 公共性と無償性という基本を学ぶ機会を提供する。

ピア・サポートプログラムの目的としては不適切です。

よって、この問題での正答となります。

 

この選択肢は、ボランティアの原則を説明するものと考えられます。

選択肢3. 学校のカウンセリング・サービスの幅を広げる機会を提供する。

ピア・サポートプログラムの目的として適切です。

 

選択肢4. リーダーシップ、自尊感情及び対人スキルを向上させる機会を提供する。

ピア・サポートプログラムの目的として適切です。

 

選択肢5. 傾聴や問題解決スキルなど他者を援助するスキルを習得する機会を提供する。

ピア・サポートプログラムの目的として適切です。

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