公認心理師の過去問
第4回(2021年)
午前 問46
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問題
公認心理師試験 第4回(2021年) 午前 問46 (訂正依頼・報告はこちら)
公認心理師が、クライエントに心理療法を行う場合、インフォームド・コンセントを取得する上で、最も適切なものを1つ選べ。
- 公認心理師が考える最善の方針に同意するように導く。
- 深刻なリスクについては頻度が低くても情報を開示する。
- 心理療法についての説明はクライエントにとって難解なため、最小限に留める。
- クライエントに対して不利益にならないように、心理療法を拒否したときの負の結果については強調して伝える。
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この過去問の解説 (2件)
01
正答は「深刻なリスクについては頻度が低くても情報を開示する」です。
インフォームド・コンセントは医療法第1条の4第2項
「医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他の医療の担い手は、医療を提供するに当たり、適切な説明を行い、医療を受ける者の理解を得るよう努めなければならない」を法的根拠としています。
公認心理師に当てはめれば、提供できる支援をクライアントにとってわかりやすく説明し、メリット・デメリットも隠さず伝え、その中からクライエントが自由に選択できるよう務めなければならないということになります。
中立性に欠き、クライアントの自由な選択を妨げるため、誤りです。
深刻なリスクについては、例え頻度が低くても、クライエントの意思決定にとって重要な情報であるため、伝えなければなりません。
よって正しいです。
難しいからと最小限で済ますのではなく、できる限りクライエントが理解できるように言葉を選んで説明に力を尽くす必要があるため、誤りです。
中立性に欠き、クライアントの自由な選択を妨げるため、誤りです。
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02
インフォームド・コンセントとは、医師が治療の前にその内容やリスクについて十分に説明し、患者からの疑問を解決した上で、患者が治療に合意することを言います。
心理療法やカウンセリングにおいても同様です。その必要性、期待されること、心配されることなどをクライエントへ十分に説明した上で合意、実施する必要があります。
この問題では、公認心理師がインフォームド・コンセントを得ようとする際の適切な態度について問われています。
では、選択肢を見てみましょう。
公認心理師の態度として不適切です。
公認心理師が考える最善の方針へ同意させる事が目的でなく、クライエントにとっての最善を考え、クライエントが納得できる事が重要です。
公認心理師の態度として適切です。
心理療法やカウンセリングにおいても、リスクや心配される事があります。頻度や可能性が低いとしても、十分に説明する姿勢が重要です。
公認心理師の態度として不適切です。
クライエントにとってわかりやすい表現で十分に説明するよう努める事が大切です。
公認心理師の態度として不適切です。
心理療法を拒否させないための脅すような態度と捉えられます。クライエントに拒否する態度があるのであれば、その理由を聴き理解する、別の方法を提示するなどの対応をする事が良いと考えます。
心理療法やカウンセリングは、公認心理師とクライエントが互いの信頼関係がある事で、より良い効果が出るものです。開始前に、目的や方法、リスクについて十分に話し合い、信頼関係を築くことが重要です。
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