公認心理師の過去問
第4回(2021年)
午前 問68
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問題
公認心理師試験 第4回(2021年) 午前 問68 (訂正依頼・報告はこちら)
45歳の男性A、小学校に勤務しているスクールカウンセラー。Aが勤務する小学校では、「ともに学び、ともに育つ」という教育目標のもとで、「支え合う学級集団づくり」に取り組んでいた。Aは、5年生の担任教師からクラスの児童同士の人間関係の改善や児童相互の理解を豊かにするための授業を実施してほしいと依頼を受けた。そこで、Aは児童がより主体的・対話的で深い学びができるように、アクティブラーニングを取り入れた授業を行うことにした。
Aが行うアクティブラーニングの視点を用いた指導法として、最も適切なものを1つ選べ。
Aが行うアクティブラーニングの視点を用いた指導法として、最も適切なものを1つ選べ。
- 児童の個性に合うように、複数の方法で教える。
- 学習内容が定着するように、内容を数回に分けて行う。
- 全員が同じ内容を理解できるように、一斉に授業を行う。
- 全員が正しく理解できるように、原理を積極的に解説する。
- 具体的に理解できるように、例話の登場人物のセリフを考えさせる。
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この過去問の解説 (2件)
01
正答は5です。
アクティブラーニングは、学習者の能動的な学習への参加を取り入れた学習法であり、主体的・対話的な深い学びの実現を目指した学習法の総称です。
アクティブラーニングには、グループディスカッション、ディベート、グループワーク、調査学習、経験学習などによる実践方法があります。
1. 児童の個性に合うように複数の方法で教えると、個性と教授法が合わないケースが生じ、混乱する児童がいると推測されます。
個性に合う適性処遇交互作用の視点を用いた指導は、必要な視点ではありますが、教室におけるアクティブラーニングの視点を用いた指導法が求められている状況では、適切とはいえません。
2. 学習内容が定着するように、内容を複数回に分けることは、教え方の一つの方法ではありますが、アクティブラーニングとはいえません。
3. アクティブラーニングは、双方向のコミュニケーションによる学習であり、児童が能動的に参加をする授業づくりのことです。
一斉に教授をすることは、アクティブラーニングではありません。
4. 教師が積極的に原理を解説することは、児童が主体的に取り組むアクティブラーニングとはいえません。
5. 「具体的に理解できるように、例話の登場人物のセリフを考えさせる」というものは、問題解決を目指した学習であり、アクティブラーニングの視点が用いられています。
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02
正解は5です
アクティブラーニングとは、課題の発見や解決に向け学習者が主体的に参加する学習のことです。グループディスカッションやグループワーク等も含まれます。
1.→✖
適性処遇交互作用の説明です。教授法や学習環境を組みあわせ、学習者の適正に合わせた処遇をすると学習の成果は高まるという理論です。
2.→✖
スモールステップの説明です。学習内容を区切って学ぶことで、学習が困難な内容の達成に近づいていくことをシャイピング法といいます。
3.→✖
一斉に授業を行うことは、教育者から生徒への一方向のやりとりに当たります。アクティブラーニングでは、学習者の能動的な参加が重視されますので、この選択肢は当てはまりません。
4.→✖
アクティブラーニングの場合、原理を発見するよう促したり、グループディスカッションで話し合ったりすることが考えられます。最初から積極的に解説するのは、アクティブラーニングにあたりません。
5.→〇
生徒に考えてもらうことで、授業に能動的に参加しています。
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