公認心理師 過去問
第4回(2021年)
問81 (午後 問81)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

公認心理師試験 第4回(2021年) 問81(午後 問81) (訂正依頼・報告はこちら)

A. Ellis が創始した心理療法として、最も適切なものを1つ選べ。
  • 行動療法
  • 精神分析療法
  • ゲシュタルト療法
  • 論理情動行動療法
  • クライエント中心療法

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

公認心理士試験では、行動療法並びに認知行動療法の知見を問われることが多く、その点で臨床心理士試験と異なります。

臨床心理士試験では、毎年、精神分析学の知見からの出題が必ず見られますが、公認心理師試験では非常に少ないです。

この設問も、選択肢①④に見られるように、行動療法並びに認知行動療法の理解を求められています。

参考になった数45

02

Ellisが創始した心理療法として最も適切なものを選択する問題です。

選択肢1. 行動療法

行動療法は、問題行動を変えることで心理的問題を解決しようとする心理療法です。Ellisは行動療法に影響を与えた一人ですが、彼が創始した療法ではありません。行動療法の創始者はB.F.スキナーとされています。

選択肢2. 精神分析療法

精神分析療法は、無意識にある心理的要因が問題行動に影響を与えていると考え、それを解決することを目的とした心理療法です。Ellisとは異なるアプローチをとる療法であり、彼が創始した療法ではありません。精神分析療法の創始者はジークムント・フロイトです。

選択肢3. ゲシュタルト療法

ゲシュタルト療法は、自己の体験や感情を重視し、クライアントが自らの問題に向き合い、自己実現を目指すことを支援する心理療法です。Ellisとは異なるアプローチをとる療法であり、彼が創始した療法ではありません。ゲシュタルト療法の創始者は、フリッツ・パールズ、ポール・グッドマン、ラルフ・ヒイクスの3人です。

選択肢4. 論理情動行動療法

論理情動行動療法は、問題行動が生じる原因となる考え方を明確にし、それを修正することで問題行動を改善しようとする心理療法です。これがEllisが創始した療法です。

選択肢5. クライエント中心療法

クライエント中心療法は、クライアントが自らの問題を解決するための能力を持っているという前提に立ち、その能力を引き出し、支援することを目的とした心理療法です。Ellisとは異なるアプローチをとる療法であり、彼が創始した療法ではありません。クライエント中心療法の創始者は、カール・ロジャーズです。

まとめ

さまざまな精神療法について問う問題です。各流派の特徴についてよく理解しておきましょう。

参考になった数15

03

以下に解説します。

選択肢1. 行動療法

×

 

行動療法はJ.B.Watsonらによる行動主義に基づいた、B.F. Skinnerの応用行動分析等の心理療法を指して名づけられたもので、A. Ellisのように出来事に対する認知を主眼に置くものではありません。

選択肢2. 精神分析療法

×

 

クライエントの無意識領域におけるはたらきに目を向け、種々の精神分析理論によって治療を行っていく精神分析療法は、S.Freudによって創始されました。

選択肢3. ゲシュタルト療法

×

 

「今、ここ」という自身の統合された全体的な体験に目を向け、自己への気付きにより問題の改善を図るゲシュタルト療法は、Perlsらにより創始されました。

選択肢4. 論理情動行動療法

 

出来事に対する不合理な認知や信念に目を向け、それらを改善していくことで良好な変化を目指す論理情動行動療法は、A. Ellisにより創始されました。

選択肢5. クライエント中心療法

×

 

セラピストにより治療がコントロールされ、クライエントとセラピストの間に上下関係が存在した従来の心理療法から脱し、クライエント自身の成長や治癒をセラピストが支援することに主眼を置くクライエント中心療法はC.R.Rogersにより創始されました。

参考になった数0