公認心理師の過去問 第4回(2021年) 午後 問104
この過去問の解説 (2件)
選択肢①「抑えがたい睡眠欲求が1日に何度も起こる。」ことは、ナルコレプシーのことですね。
これに伴って併発するケースが多いのがカタプレキシーです。
統合失調症の特徴的な症状ではないので×です。
選択肢②「自分の考えが周囲に伝わって知られていると感じる。」は、思考伝播と言われる妄想の一種で、統合失調症の特徴的な症状とされています。
〇です。
選択肢③「毎回同じ道順を辿るなど、習慣への頑ななこだわり」は、統合失調症の特徴的な症状ではありません。
×です。
選択肢④「暴力の被害に遭った場面が自分の意思に反して思い出される。」ことは、PTSDの症状であり、統合失調症の特徴的な症状ではありません。
×です。
選択肢➄「不合理であると理解しているにもかかわらず、打ち消すことができない思考が反復的に浮かぶ。」のは不安障害に見られる症状ですから×です。
正解は2です。
1.→✖
ナルコレプシーの説明です。ナルコレプシーとは、抑えがたい睡眠欲求が何度も起こることの他に、大きな感情の動きに伴って力が急に抜ける情動脱力発作(カタプレキシ―)という症状もみられます。
2.→〇
統合失調症の自我障害の一つである、考想伝播の説明です。自我障害とは、自分の意思とは関係なく体験が勝手に生じてくることです。考想伝播の他に、思考吹入(他者の考えが自分の中に入ってくる)、考想奪取(自分の考えを他者に奪われてしまう)、させられ体験(だれかに操られているように感じる)などが自我障害にあたります。
3.→✖
自閉スペクトラム症の説明かと思われます。自閉スペクトラム症は、コミュニケーションと社会的相互作用の障害、限局された活動や興味での反復的な様式という2つの診断基準がDSM-5では設けられています。
4.→✖
心的外傷後ストレス障害の侵入症状の説明です。他にも、回避症状(出来事に関することを避ける)、認知や気分の陰性変化(出来事の一部を忘れたり、否定的な考えをもったりすること)、過覚醒症状(イライラや睡眠障害など)の症状があります。
5.→✖
強迫症の説明です。
不合理であると理解しているが打ち消すことができない思考を強迫観念といい、強迫観念による不安を軽減するために反復的に行う行動を強迫行為といいます。
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