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公認心理師の過去問 第4回(2021年) 午後 問105

問題

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依存を生じやすい薬剤として、適切なものを1つ選べ。
   1 .
抗認知症薬
   2 .
抗てんかん薬
   3 .
三環系抗うつ薬
   4 .
非定型抗精神病薬
   5 .
ベンゾジアゼピン系抗不安薬
( 公認心理師試験 第4回(2021年) 午後 問105 )
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この過去問の解説 (2件)

65

 抗認知症薬は、日本国内の薬として4種類が認可されています。これらの薬は発生メカニズムの仮説に基づいて2つのグループに分けられます。

1つ目のグループアセチルコリンエステラーゼ阻害薬です。これらのグループはコリン仮説に基づいて、脳内の記憶・学習に関わる神経伝達物質アセチルコリンの量を減らさないようにし、認知機能を改善させることが期待される薬剤です。ドネペジル(商品名:アリセプト) ガランタミン(商品名:レミニール) リバスチグミン(商品名:リバスタッチ、イクセロン)がありますね。副作用としては、軟便、下痢、吐き気、嘔吐、食欲不振などの胃腸障害が発現することが多いとされています。

2つ目のグループは、NMDA受容体拮抗薬です。これらのグループは、グルタミン酸仮説に基づいて、グルタミン酸の過剰な活性を抑え、脳内の神経細胞を保護することが期待される薬剤です。メマンチン(商品名:メマリー)があります。副作用には、めまい、便秘、頭痛、腎障害が発現することが多いとされています。

加えて、認知症漢方薬として知られているのが、抑肝散(よくかんさん」ですね。

これら抗認知症薬には、依存・耐性の注意は示されていませんね。

 抗てんかん薬では、発作の種類によって適切な薬剤を処方することになります。バルプロ酸ナトリウムは、単純発作,欠神発作,硬直間代発作[大発作]で、所見に全般性脳波異常が見られる時、カルバマゼピン(テグレトール)は、単純発作,複雑発作[意識消失],硬直間代発作で、所見に側頭葉異常波が見られる時、フェノバルビタールは、小児硬直間代発作が見られ時、フェニトイン(アレビアチン)は、単純発作,硬直間代発作が見られる時に処方されるそうです。いずれの薬にも、依存・耐性の注意は示されていません。なお、抗てんかん薬の場合においても、おおむね治療を開始して3年以上発作がなく,かつ定期的な脳波検査の所見で発作波がない場合は減量を始め,6か月かけて中止していく、とされています。

三環系抗うつ薬は第一世代の抗うつ薬で、脳内におけるノルアドレナリンやセロトニンの再取り込みを阻害し、これら神経伝達物質の働きを改善することで抗うつ作用をあらわすとされています。イミプラミン(トフラニール)クロミプラミン(アナフラニール)アミトリプチリン(トリプタノール、アミトリプチリン塩酸塩)などがあります。副作用として、口渇,低血圧(立ち眩み),便秘,排尿困難が服用後すぐに現出する「抗コリン作用」が知られていますが、依存・耐性の注意については示されていません。

非定型型抗精神病は、1990年代以降に開発された第二世代の抗精神病薬です。リスペリドン パリぺリドン オランザピン アリピプラゾール(エビリファイ)、 クロザピンなどがあります。治療抵抗性統合失調症には,クロザピンのみが唯一有効(服用に際して毎週の血液検査が義務付けられている)とされています。第一世代に見られた錐体外路系副作用(EPS) (パーキンソン・アカシジア・ジストニア・ジスキネジアなど)が比較的少ないのですが、体重増加・糖尿病悪化のリスクが副作用としてあります。

 非定型精神病薬は、少なくとも定型精神病薬と同等の効果があり、陽性症状に有効とされています。さらに、感情障害と陰性症状に対する有効性についても論じられていて、統合失調症の治療の第一選択薬として、クロザピン以外の非定型精神病薬のうちの1つを使用することを、最近の治療ガイドは推奨しています。

ちなみに、アリピプラゾールは、新しい第三世代の抗精神病薬で、ドパミンーセロトニン系安定化薬といわれ、陽性症状、陰性症状、感情症状を治療するのによい効果があり、他の抗精神病薬より忍容性があるといわれています。教育・福祉現場でもよく聞かれる薬ですよね。非定型型抗精神病についても、依存・耐性の注意については示されていません。

 ベンゾジアゼピン系抗不安薬(睡眠薬) は、不安障害(神経症),不眠症,激越,興奮,けいれん,筋緊張の症状に処方されますね。本薬は、生物化学的半減期(血中半減期)、つまり作用時間に基づいて分けられます。超短時間作用型2~4Hのトリアゾラム(ハルシオン)、短時間作用型6~10Hのエチゾラム(デパス)などがあります。アルコールとの相互作用が認められていることでも知られていますし、本題の依存・耐性の注意について示されています。イギリスでは、不安障害にベンゾ系の使用は勧められていないそうです。

 したがって、依存を生じやすいのは「ベンゾジアゼピン系抗不安薬」選択肢➄

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1

薬剤の選択において、依存性を考慮することは重要です。

薬剤はそれぞれ副作用があります。

選択肢1. 抗認知症薬

日本国内では、抗認知症薬として4種類の薬が認可されています。

これらの薬は、それぞれ異なる発生メカニズムの仮説に基づいて2つのグループに分けられます。

1つ目のグループはアセチルコリンエステラーゼ阻害薬であり、ドネペジル(商品名:アリセプト)、ガランタミン(商品名:レミニール)、リバスチグミン(商品名:リバスタッチ、イクセロン)が該当します。

2つ目のグループはNMDA受容体拮抗薬であり、メマンチン(商品名:メマリー)が該当します。

ただし、これらの薬については依存や耐性の注意が必要である旨は示されていません。

選択肢2. 抗てんかん薬

適切な抗てんかん薬の処方は、発作の種類に応じて行われます。

バルプロ酸ナトリウム、カルバマゼピン(テグレトール)、フェノバルビタール、フェニトイン(アレビアチン)などが一般的に使用されます。

これらの薬剤については、依存や耐性の問題が報告されていません。

ただし、通常は治療を開始してから3年以上発作がなく、定期的な脳波検査で発作波が確認されない場合には、徐々に減量し、6か月かけて中止することが推奨されています。

選択肢3. 三環系抗うつ薬

三環系抗うつ薬は第一世代の抗うつ薬で、イミプラミン(トフラニール)クロミプラミン(アナフラニール)アミトリプチリン(トリプタノール、アミトリプチリン塩酸塩)などがあります。

これらの薬剤については、依存や耐性の問題が報告されていません。

選択肢4. 非定型抗精神病薬

非定型抗精神病薬は、リスペリドン、パリぺリドン、オランザピン、アリピプラゾール(商品名:エビリファイ)、クロザピンなどがあります。

これらの薬剤については、依存や耐性の問題が報告されていません。

選択肢5. ベンゾジアゼピン系抗不安薬

ベンゾジアゼピン系抗不安薬には、トリアゾラム(商品名:ハルシオン)やエチゾラム(商品名:デパス)などがあります。

イギリスでは、不安障害にベンゾ系の使用は勧められていません。

これらの薬剤については、依存や耐性の問題が報告されており、注意が必要です。

超短時間作用型のトリアゾラムは作用時間が2〜4時間であり、短時間作用型のエチゾラムは6〜10時間です。

まとめ

薬剤は医師の指示に従い、正しい服薬を行うことが重要です。

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