公認心理師 過去問
第4回(2021年)
問121 (午後 問121)

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問題

公認心理師試験 第4回(2021年) 問121(午後 問121) (訂正依頼・報告はこちら)

うつ病で減退、減少しないものを1つ選べ。
  • 気力
  • 喜び
  • 罪責感
  • 思考力
  • 集中力

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この過去問の解説 (3件)

01

正答は③です。

DSM5におけるうつ病の診断基準として、

1 抑うつ気分

2 喜びの著しい減退

3 食欲の減退または増加

4 不眠または過眠

5 精神運動性の焦燥または制止

6 易疲労性、または気力の減退

7 無価値観、不適切な罪責感

8 思考力や集中力の減退、決断ができない

9 死についての反復思考

の症状のうち、(1と2を含む)5つ以上が2週間に亘って存在していることとなっています。

よって、うつ病では「気力」「喜び」「思考力」「集中力」は減退、減少しますが、「罪責感」は増加すると考えられます。

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02

うつ病の診断基準は、国際疾患分類(ICD)や精神障害の診断と統計マニュアル(DSM)などで定められています。

一般的には、以下のような症状がある場合にうつ病の診断が考えられます。

1.2週間以上にわたって、興味や喜びを感じられない、または以前に楽しんでいたことに対して興味を持たなくなる

2.うつ病特有の気分の低下がみられる(悲しみ、絶望感、無力感など)

3.食欲の変化、体重の増減、睡眠障害などの身体症状がある

4.活動量が減少し、疲れやすくなる

5.集中力や判断力が低下する

6.自己評価が低く、不適切な罪責感を感じる

7.自殺念慮や自殺行為を行う可能性がある

選択肢1. 気力

誤り。解説の冒頭に書いた通り、気力の低下がみられます。

選択肢2. 喜び

誤り。解説の冒頭に書いた通り、興味や喜びを感じ取れなくなります。

選択肢3. 罪責感

正解。うつ病で減退、減少しせず、むしろ増加・悪化します。

選択肢4. 思考力

誤り。解説の冒頭に書いた通り、思考力が下がってきます。

選択肢5. 集中力

誤り。解説の冒頭に書いた通り、集中力が下がります。

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03

うつ病は、気分の落ち込み、何をしても楽しくない、興味の消失などの精神症状をはじめ、

睡眠障害や、食欲の減少、易疲労感などの身体症状が出現します。

また、自己否定感や罪責感を持ったり、他者、物事に対する見方が極端に悪くなったりすることもあります。

一部の人は希死念慮や自殺企図を持つこともあります。

選択肢1. 気力

減少する。「何をしても楽しくない」「ずっと寝ていたい」など、症状の個人差はあれど減少してしまいます。

選択肢2. 喜び

減少する。「今まで面白かったことが面白くない」「喜ばしいことなはずなのに、全然喜べない」など、感情がどこかに行ってしまっている感覚を持つ方もいます。

選択肢3. 罪責感

増大する。うつにおいては日常生活で今まで普通にできていたことができなくなってしまうことや、他者に頼らざるを得ないことも出現するため、「自分はだめだ」「人に迷惑をかけている」という自責感、罪責感が生じやすくなります。

選択肢4. 思考力

減少する。あれこれといろいろなことを考えて思考があちらこちらにいってしまったりして、結果的に目的を何として思考したり、動いているのかわからなくなる場合があります。

選択肢5. 集中力

減少する。ケアレスミスが増えたり、簡単な計算ができなくなったりと、今ここでやらなけらばならない作業ができなくなってしまうことがあります。

まとめ

うつ病は、今やよくある精神疾患となってきました。うつ病の患者さんによくみられる症状を押さえておくことで、聞き取りや鑑別がよりはっきりできるようになりますので、覚えておきましょう。

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