公認心理師の過去問
第1回 追加試験(2018年)
午前 問8

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問題

公認心理師試験 第1回 追加試験(2018年) 午前 問8 (訂正依頼・報告はこちら)

人格の個人差に関する行動遺伝学的説明について、最も適切なものを1つ選べ。
  • 人格は単一の遺伝子によって規定される。
  • 遺伝要因と環境要因の交互作用は統計的に検討できない。
  • 遺伝要因と環境要因の影響力は、個別には具体的な数値で表せない。
  • 成人期では一般的に、共有環境の影響は遺伝や非共有環境の影響よりも小さい。
  • 一卵性双生児と二卵性双生児のきょうだいそれぞれにおける人格特性の相関係数は後者の方が高い。

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は4です。

  1. 1. 人格を形成し規定する遺伝子はさまざまなものがあり、単一の遺伝子によって規定されるものではありません。また、人格には環境要因も影響しています。
  2. 2. 行動遺伝学の研究において、遺伝要因と環境要因の交互作用が統計的に検討されています。
  3. 3. 遺伝要因と環境要因の影響力は、先に述べた研究の中で数値化されています。
  4. 4. 共有環境とはいわゆる家庭環境のことで、非共有環境とは個々の独自の環境のことです。一般的に幼少期は共有環境の影響を受けやすいですが、成人期には遺伝や非共有環境の影響を大きく受けるようになります。
  5. 5. 一卵性双生児は遺伝子が100%合致しますが、二卵性双生児は50%しか合致しません。よって人格特性の相関係数(=相関関係の強さを示す数字)は二卵性双生児よりも一卵性双生児の方が高くなります。

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02

人格の個人差についての問題です。遺伝と環境の影響については、双生児研究で行われています。

選択肢1. 人格は単一の遺伝子によって規定される。

人格は単一の遺伝子によって規定されず、複数の遺伝子によって規定されています。

選択肢2. 遺伝要因と環境要因の交互作用は統計的に検討できない。

遺伝要因と環境要因の相互作用について、双生児研究において統計的な検討が行われています。

選択肢3. 遺伝要因と環境要因の影響力は、個別には具体的な数値で表せない。

遺伝要因と環境要因の影響力は、双生児研究において個別には具体的な数値が示されています。

選択肢4. 成人期では一般的に、共有環境の影響は遺伝や非共有環境の影響よりも小さい。

成人期では一般的に、共有環境の影響は遺伝や非共有環境の影響より小さくなり得ます。

選択肢5. 一卵性双生児と二卵性双生児のきょうだいそれぞれにおける人格特性の相関係数は後者の方が高い。

きょうだいそれぞれにおける人格特性の相関係数は一卵性双生児の方が高いです。

まとめ

双生児研究における遺伝と環境の影響について理解をしておく必要があります。

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