公認心理師の過去問
第1回 追加試験(2018年)
午前 問14

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問題

公認心理師試験 第1回 追加試験(2018年) 午前 問14 (訂正依頼・報告はこちら)

「関与しながらの観察」について、最も適切なものを1つ選べ。
  • 関与も観察もともに観察者だけが行うことである。
  • H. S. Sullivanが提唱した実験的観察法に関する概念である。
  • 関与と観察は不可分のものであるため、観察者は中立的に参加しながら観察を行う。
  • 観察者は現象に人為的な操作を加え、条件を統制したり関与したりしながら観察を行う。
  • 観察者は自身が1つの道具としての性質を持っており、自らの存在の影響を排除できない。

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は5です。

  1. 1. 関与しながらの観察とは、観察者と被観察者のあいだ(≒場)で起きることに意味があるという概念です。よってどちらかが一方的に行うものではありません。
  2. 2. 提唱したのはH. S. Sullivanなので前半は適切ですが、治療面接に関する概念であり、実験的観察法に関する概念ではありません。
  3. 3. H. S. Sullivanは、治療者が中立性を保つことよりも、クライエントを前にしたときの感覚や反応を利用しながら面接を行うことが重要と述べています。
  4. 4. これは実験的観察法における観察方法に該当します。
  5. 5. H. S. Sullivanは、治療において「純粋な観察」というのは存在しないため、治療者の影響はむしろ積極的に利用すべきと述べています

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02

H.S.Sullivanの「関与しながらの観察」についての問題です。

選択肢1. 関与も観察もともに観察者だけが行うことである。

観察者だけが行うことではなく、被観察者と観察者の間に相互作用が生じ、両者が関与します。

選択肢2. H. S. Sullivanが提唱した実験的観察法に関する概念である。

実験的観察法ではなく、治療者と患者関係について述べています。

選択肢3. 関与と観察は不可分のものであるため、観察者は中立的に参加しながら観察を行う。

「関与しながらの観察」は治療関係において、観察者は中立的に参加することはできず、相互に影響を与えながら観察を行うという考え方です。

選択肢4. 観察者は現象に人為的な操作を加え、条件を統制したり関与したりしながら観察を行う。

観察者は、ありのままを観察するために、「人為的な操作」や「条件を統制すること」を極力控えるようにします。

選択肢5. 観察者は自身が1つの道具としての性質を持っており、自らの存在の影響を排除できない。

適切です。

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