公認心理師 過去問
第1回 追加試験(2018年)
問27 (午前 問27)

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問題

公認心理師試験 第1回 追加試験(2018年) 問27(午前 問27) (訂正依頼・報告はこちら)

神経性無食欲症について、正しいものを1つ選べ。
  • 主な死因は自殺である。
  • 摂食制限型は衝動性が高い。
  • 有病率の男女比は約1:2である。
  • 体重と体型に関する自己認識の障害がある。
  • WHOの基準でBody Mass Index<BMI>17kg/m2は、成人では最重度のやせである。

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この過去問の解説 (3件)

01

神経性無食欲症についての問題です。

選択肢1. 主な死因は自殺である。

自殺も多いですが、低栄養状態から餓死状態になったり電解質異常になり死亡することが多いとされています。

選択肢2. 摂食制限型は衝動性が高い。

衝動性が高いのは、「摂食制限型」ではなく、「過食・排出型」です。

選択肢3. 有病率の男女比は約1:2である。

有病率の男女比は、1:10で、圧倒的に女性に多い疾病です。

選択肢4. 体重と体型に関する自己認識の障害がある。

適切です。

神経性無食欲症では、瘦せているのに太っていると認識するなどボディーイメージの障害があります。

選択肢5. WHOの基準でBody Mass Index<BMI>17kg/m2は、成人では最重度のやせである。

BMIが15㎏/㎡未満の場合、最重度のやせとされます。

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02

正解は4です。

  1. 1. 神経性無食欲症は、栄養不足によって身体が衰弱したり身体的な合併症が起きることで死に至ることが多いと言われています。
  2. 2. 衝動性が高いのは摂食制限型よりも過食排出型です
  3. 3. 男女比は女性が9割以上を占めます。
  4. 4. これはボディイメージの障害と呼ばれるもので、どんなに痩せても「自分はまだ太っている」と思い込む認知の歪みを指します。
  5. 5. BMI指数17以上は軽度にあたります。

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03

神経性無食欲症の知識が問われています。

この疾患は、体重が正常値を下回っている、体重の増加を極端に怖がっている、痩せているのに「自分は太っている」と感じるなどの特徴があります。

そのため、極端に食べる量が少ない、食べた物を出そうとするなどの行動があり、飢餓状態や無月経になってしまうことが心配されます。

 

では、選択肢を見てみましょう。

選択肢1. 主な死因は自殺である。

誤りです。

死亡率は5~9%と高いですが、その要因は自殺だけでなく身体の合併症などもあります。

選択肢2. 摂食制限型は衝動性が高い。

誤りです。

摂食制限型は、カロリー摂取の極端な制限、過剰な身体活動などが見られることが特徴です。

衝動性は、むちゃ食い(過食)や排出型の患者に見られます。

選択肢3. 有病率の男女比は約1:2である。

誤りです。

有病率の男女比は約1:10と言われています。

選択肢4. 体重と体型に関する自己認識の障害がある。

正答です。

痩せているのに「自分は太っている」と思う、体重や体系が自己評価に影響しやすいなど、自己認識の障害が生じます。

選択肢5. WHOの基準でBody Mass Index<BMI>17kg/m2は、成人では最重度のやせである。

誤りです。

BMI17㎏/㎡より数値が小さい場合に、標準体重を下回っていると考えます。

最重度とされるのは、15㎏/㎡を下回る場合です。

まとめ

神経性無食欲症とは、ICD-10で用いられている疾患名です。DSM-5-TRでは、神経性やせ症とされています。疾患名の違いや改訂の情報にも気を付けながら学びましょう。

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