公認心理師 過去問
第1回 追加試験(2018年)
問37 (午前 問37)
問題文
認知症のケアに用いる技法として、不適切なものを1つ選べ。
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問題
公認心理師試験 第1回 追加試験(2018年) 問37(午前 問37) (訂正依頼・報告はこちら)
認知症のケアに用いる技法として、不適切なものを1つ選べ。
- 回想法
- 動作法
- バリデーション
- デブリーフィング
- リアリティ・オリエンテーション
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は4です。
1.→〇
回想法(ライフレビュー)とは、自身の人生を振り返ることで認知機能の維持をはかったり傾聴することで自己効力感を高めたりすることが期待される技法です。
2.→〇
動作法とは、身体の機能の改善をはかりながら心身に目を向ける技法のことです。脳性麻痺患者に考案された技法ですが、認知症患者にも用いられます。
3.→〇
バリデーションとは、共感的に患者と関わるコミュニケーションによる技法のことです。認知症患者の不適応行動などに共感しながら関わることを目指して考案されました。
4.→✖
デブリーフィングとは、生命の危険をさらすような出来事に遭遇したあと体験について話を促す技法です。現在は有効性は否定され、PTSDの発症率を高める危険性から禁止されています。他にも、実験をするときに研究の内容を詳しく協力者に説明することもデブリーフィングといいます。
5.→〇
リアリティ・オリエンテーションとは、見当識が低下している患者に「今何をしているのか」意識させることで見当識の維持を目指す技法です。
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02
正解は4です。
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03
認知症の方に対する支援について問われています。
この問題の正答は「デブリーフィング」です。
では、選択肢を見てみましょう。
適切です。
「回想法」とは、思い出話をする、懐かしい写真を見る、好きだった音楽を聴くなどの活動によって、気持ちの安定や心の活性化を目指す方法です。
認知症のある方だけでなく、健康な高齢の方にとっても、語り合うことでの満足感が得られる、孤独感の軽減につながるなどの効果が期待されます。
適切です。
「動作法」とは、体と心につながりがあることから、体を意図的に動かすことによって、心の動きの改善を図るものです。「臨床動作法」とも呼ばれます。
認知症だけでなく、脳性麻痺のお子さん、精神疾患のある方など、広く用いることのできる方法です。
適切です。
「バリデーション」とは、認知症の方の感情表現を促し、行動の理由や望んでいることを理解するための関わり方です。コミュニケーションにおいて、傾聴、受容、共感などの態度を重視します。
不適切です。
「デブリーフィング」とは、自然災害や事故、犯罪などに遭った方のPTSDを予防するために、それらが起きてからすぐに体験を語ってもらうという方法です。
しかし、症状が悪化するという報告もあることから、現在は実施しないこととされています。
認知症の方に用いる方法ではありません。
適切です。
「リアリティ・オリエンテーション」とは、見当識障害の改善を目指す方法です。日時、場所、天気、季節などを繰り返し伝えたり、グループで話題にしたりします。室内に季節が感じられるような装飾をするなど、見て分かるような工夫もできます。
これによって、不安の軽減、自尊心の回復、適切な行動の促進などの効果が期待されます。
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