公認心理師 過去問
第1回 追加試験(2018年)
問52 (午前 問52)

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問題

公認心理師試験 第1回 追加試験(2018年) 問52(午前 問52) (訂正依頼・報告はこちら)

DSM-5の神経発達症群/神経発達障害群について、正しいものを2つ選べ。
  • 選択性緘黙が含まれる。
  • 典型的には発達早期に明らかとなる。
  • 知的障害を伴わない発達障害のグループである。
  • 異なる神経発達症が併発することはほとんどない。
  • 発達の里程標への到達の遅れだけでなく、過剰な兆候も含まれる。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は25です。

1.選択性緘黙とは、家庭では話すことができるのに、特定の場所では話さないことです。

DSM-Ⅳまでは発達障害に分類されていましたが、DSM-5では「不安症群・不安障害群」に分類されます。

DSM-5では、診断基準として1か月以上続いていることが示されています。

2.DSM-5では「神経発達症・神経発達障害群」とは、発達早期に出現する障害で、多くは学童期以前に見られるとされています。

3.「神経発達症・神経発達障害群」に知的障害という項目が設定されています。

4.DSM-5では神経発達症は互いに併発しやすいとされています。

例えば、自閉症スペクトラム症と知的障害が併発している場合も多くあります。

5.発達の遅れが見られるだけでなく、例えば自閉症スペクトラム症においては限局された興味や関心により高い能力を発揮したりすることがあります。

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02

DSM-5に関する問題です。

選択肢1. 選択性緘黙が含まれる。

選択的緘黙は、DSM-5では不安障害群のカテゴリーに入ります。

選択肢2. 典型的には発達早期に明らかとなる。

適切です。

選択肢3. 知的障害を伴わない発達障害のグループである。

神経発達障害群には、知的障害を伴うものと伴わないものが含まれます。知的障害を伴わない自閉症とされるアスペルガー障害は自閉症スペクトラム症に含まれます。

選択肢4. 異なる神経発達症が併発することはほとんどない。

異なる神経発達症が併発することがあります。DSM-5からは異なると考えられてた神経発達障害群の併記ができるようになりました。

選択肢5. 発達の里程標への到達の遅れだけでなく、過剰な兆候も含まれる。

適切です。神経発達障害群には、知的障害のような知的な遅れだけでなく、局限的に極めて高い特異な能力をもつ場合も含まれます。

まとめ

DSM-ⅣからDSM-5への変更点を確認しておきましょう。

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03

DSM-5の神経発達症群/神経発達障害群とは、神経系の発達が一般の人とは異なるために、特徴的な様子が見られる障害群です。知的能力障害、自閉症スペクトラム障害、注意欠如多動性障害、社会的コミュニケーション障害などが含まれます。

 

では、選択肢を見てみましょう。

選択肢1. 選択性緘黙が含まれる。

誤りです。

選択性緘黙は、不安症群/不安障害群に含まれます。

選択肢2. 典型的には発達早期に明らかとなる。

正答です。

この障害群の疾患は、幼少期から何らかの特徴が見られる場合が多いと言えます。

選択肢3. 知的障害を伴わない発達障害のグループである。

誤りです。

知的障害も含まれます。

選択肢4. 異なる神経発達症が併発することはほとんどない。

誤りです。

この障害群の中の複数の疾患を持っている方もいます。

選択肢5. 発達の里程標への到達の遅れだけでなく、過剰な兆候も含まれる。

正答です。

発達の遅れがあるとは限らず、特別に優れている力を持っている場合もあります。例えば、特定のテーマに関する知識習得が早い、過度に集中する、見聞きした情報の記憶に長けているなどがあげられます。

まとめ

DSMは、2023年にDSM-5-TR(改訂版)が出版されています。疾患名の変更や疾患の追加などがあります。新しい情報もしっかり学んで、試験に臨みましょう。

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