公認心理師 過去問
第1回 追加試験(2018年)
問53 (午前 問53)
問題文
精神力動療法について、適切なものを2つ選べ。
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問題
公認心理師試験 第1回 追加試験(2018年) 問53(午前 問53) (訂正依頼・報告はこちら)
精神力動療法について、適切なものを2つ選べ。
- クライエントの主観的世界を理解し受容する。
- 不安や恐怖を喚起して、それを段階的に和らげていく。
- 無意識的な心的過程が存在することが基本前提となる。
- 催眠療法から発展して外傷体験を想起させる方法へと移行した。
- 不快感や恐怖などの感情を喚起する内的なイメージや思考を変容させる。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は3と4です。
1.ロジャーズのクライエント中心療法のことです。
2.ウォルピの系統的脱感作法のことです。
3.精神力動療法とは、フロイトの精神分析学に基づいた心理療法です。
フロイトは人の心理や行動には無意識が大きく影響しているとしていたため、この心理療法において無意識の存在は必要不可欠といえるでしょう。
4.フロイトはシャルコーのもとで催眠を学び、ヒステリーを治療するなかで精神分析を生み出しました。
外傷体験を無意識下に抑圧することでヒステリーが生じると考え、抑圧された外傷体験を意識化と徹底操作により自我を強化することを目指しました。
5.ベックの認知療法のことです。
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02
心理療法に関する問題です。
来談者中心療法の特徴です。
行動療法の系統的脱感作法のことです。
適切です。精神力動療法は精神分析の考え方がベースになっています。
適切です。フロイトはヒステリー患者に催眠療法を行う中で精神分析という心理療法を導きだしました。ヒステリーの原因は幼少期に受けた性的虐待の結果であるとし、外傷体験を回想し言語化することで、症状が消失するという療法を行っていた。
認知療法の説明です。
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03
精神力動療法とは、クライエントが気づいていない無意識の領域にあるものに目を向け、自身の理解を深める、症状の改善を目指すものです。フロイトの精神分析に基づいています。
では、選択肢を見てみましょう。
誤りです。
この選択肢は、ロジャースのクライエント中心療法の説明です。
クライエント中心療法では、クライエントの語りをカウンセラーが無条件に肯定的な態度で聴き、共感することにより、クライエントの成長を促します。
誤りです。
この選択肢は、系統的脱感作法の説明です。
系統的脱感作法は行動療法の一つで、不安や恐怖の程度が小さいものから少しずつ克服していくことを目指す手法です。
正答です。
フロイトは人には自分で意識できない心の領域(無意識)があると考えました。無意識には、認めがたい欲求や願望などが抑圧されており、その抑圧されたものを意識化していくことが問題や症状の改善につながるとしています。
正答です。
フロイトは催眠療法による治療を行いましたが、催眠にかからない患者がいたり、催眠が解けると治療効果がなくなったりしたことから、催眠療法から離れました。覚醒時でも抑圧されているものを想起できると分かり、自由連想法によって外傷体験を想起するような方法に移行していきました。
誤りです。
この選択肢は、認知療法の説明です。
認知療法は、不快感や恐怖を感じる状況の捉え方(認知)の歪みに気づくことを促し、その歪みを意識的に変えていくことで問題の改善を目指す手法です。
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