公認心理師の過去問
第1回 追加試験(2018年)
午前 問72
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問題
公認心理師試験 第1回 追加試験(2018年) 午前 問72 (訂正依頼・報告はこちら)
24歳の女性A、会社員。Aは最近、職場で不安や緊張を感じるようになった。子どもの頃から成績は平均より上だったが、おとなしく内気な性格で友人は少なかった。就職した当初は単独作業が多かったが、配置転換により年上の先輩との協働作業が増えた。先輩の前では会議資料の準備をするときに緊張が高まり発汗し、ハンカチが手放せなくなった。変な人に思われるのではないかと思うと手が震え、視線を避けようとすると奇異に思われるのではないかと不安が高まるようになった。Aは出勤が負担に感じられるようになり心理相談室を訪れた。
Aに実施するテストバッテリーに含める心理検査として、最も適切なものを1つ選べ。
Aに実施するテストバッテリーに含める心理検査として、最も適切なものを1つ選べ。
- CAARS
- IES-R
- KABC-Ⅱ
- LSAS-J
- Y-BOCS
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この過去問の解説 (2件)
01
テストバッテリーとは、テストの組み合わせのことです。
クライエントをアセスメントするために、各テストの特徴を理解しておくことが大事です。
CAARSとは、「コナーズ成人ADHD評価スケール」のことです。
AD/HD(注意欠如多動症)の検査ですので、Aにはあてはまらず、不適切です。
IES-R(改訂出来事インパクト尺度)は、出来事の影響度を測る尺度として、PTSDの評価のために用いられることが多い尺度です。
Aにはあてはまらず、不適切です。
KABC(Kaufman Assessment Battery for Children)-Ⅱは、子どもを対象とした発達検査です。
日本版KABC-Ⅱの適応年齢は、2歳6か月から18歳11か月となりますので、Aの年齢にはあてはまりません。
LSAS-Jは、「リーボヴィッツ社交不安障害尺度日本版」です。
Aは、対人関係において不安や緊張を感じているということです。
したがって、社交不安障害を査定する尺度であるLSAS-Jが適切です。
Y-BOCSは、「エール・ブラウン強迫観念・強迫行為尺度」です。
強迫性障害を査定する尺度ですので、Aにはあてはまりません。
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02
正解は4です。
他者の視線を気にし、緊張や発汗、不安が生じるようです。他者から見られる状況に過剰な不安を感じる社交不安症の症状であると思われます。
1.→×
CAARSは成人期のADHDを調べるために用いられる検査です。対象は18歳以上です。
2.→×
正式名称はIES-R改訂出来事インパクト尺度日本語版です。PTSDの症状を調べるために用いられます。25点以上がPTSD疑いです。対象年齢は12歳以上ですが、大人が補助する場合は8歳から用いることも可能です。
3.→×
正式名称はK-ABC心理・教育アセスメントバッテリーです。認知尺度と習得尺度から成ります。カウフマン夫妻によって開発されました。対象年齢は2歳6か月~18歳11か月です。
4.→○
正式名称はリーボヴィッツ社交不安尺度です。社交不安障害を調べるために用いられる検査なので、これが正答です。成人向けの検査になります。
5.→×
強迫性障害を調べるために用いられる検査です。成人以降に用いられます。子どもにはCY-BOCSを用います。
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