公認心理師の過去問
第1回 追加試験(2018年)
午前 問75
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問題
公認心理師試験 第1回 追加試験(2018年) 午前 問75 (訂正依頼・報告はこちら)
45歳の女性。もともと緊張しやすい性格である。5年前、現在の会社に転職した頃に頭痛が続いたことがあったが、鎮痛薬を飲んでいるうちに消失した。3か月前に他部署から異動してきた部下の女性の仕事ぶりに対して不満を感じるが我慢をしていた。頭を絞めつける頭痛が毎日のように3〜4時間続くようになった。鎮痛薬を頓用していたが軽減しなかった。心療内科を受診後、公認心理師を紹介された。
公認心理師が行う提案として、適切なものを2つ選べ。
公認心理師が行う提案として、適切なものを2つ選べ。
- 部下の女性と接する機会を減らす。
- 鎮痛薬の定期的な服薬によって痛みを減らす。
- 漸進的筋弛緩法によって心身の緊張を和らげる。
- 頭痛日誌によって状況と頭痛の強さの関連を理解する。
- 不満を言わないで済むように部下の女性の気持ちを理解する。
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この過去問の解説 (2件)
01
公認心理師は、45歳の女性の主訴を理解し、心理的援助の方針を立てます。
その上で、提案を行うことになりますが、できる提案とできない提案がありますので、公認心理師の職責をよく理解し、整理しておきましょう。
また、45歳の女性を心理的に援助するために、本人が辛く感じていることに対してアプローチをできるように、提案をしていきましょう。
部下の女性と接する機会を減らすことは、公認心理師の提案としては不適切です。
部下の女性と接する機会を減らすという具体的な提案をすることで、本人にとって逆に仕事に行きにくくなる状況になる可能性もあるためです。
鎮痛薬の定期的な服薬によって痛みを減らすという提案は、公認心理師にはできません。
服薬については、医師の診察が必要です。
45歳の女性は、「もともと緊張しやすい」ため、リラクセーションは有効な治療法であると考えられます。
漸進的筋弛緩法によって心身の緊張を和らげることは、45歳の女性にとって役立つと考えられるため、公認心理師からの提案として適切です。
状況と頭痛の強さの関連を理解するために、頭痛日誌をつけることは、改善法を考えるうえで役立ちます。
公認心理師の提案として適切です。
部下の女性の気持ちを理解するよう提案することは、頭痛の低減に効果的かどうかはわかりません。
また、「不満を言わないで済むように」という対処は、45歳の女性の問題としているところの根本的な解決にはつながらないため、不適切です。
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02
正解は3と4です。
1.→×
根本的な解決にはなりません。
2.→×
薬の服用については、心理師の職務の範疇を越えています。
3.→○
漸進的筋弛緩法とはジェイコブソンが開発した、筋肉の緊張と弛緩を繰り返すリラクセーション療法のことです。緊張しやすいこの方に用いることができます。
4.→○
認知行動療法を用いたアプローチです。関連を理解することで、どう対応するか考えることもでき、心理師のアセスメントの材料にもなります。
5.→×
この方の気持ちに共感や受容ができていません。
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