公認心理師の過去問
第1回 追加試験(2018年)
午後 問83
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問題
公認心理師試験 第1回 追加試験(2018年) 午後 問83 (訂正依頼・報告はこちら)
自己効力感<self-efficacy>について、最も適切なものを1つ選べ。
- 効力感は能力の評価や目標の内容に影響しない。
- 高い効力感をもたらす効果的な方法は制御体験である。
- 結果期待と効力期待はそれぞれ独立に行動に影響を及ぼす。
- モデリングによる代理体験で効力感をもたらすことは困難である。
- 効力感が低い人ほど失敗したときに努力の不十分さに帰属することが多い。
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この過去問の解説 (2件)
01
自己効力感は、A.Banduraが提唱した概念です。
自己効力感とは、「ある課題や行動を遂行できる」と自己の可能性を認識できることです。
効力感は能力の評価や目標の内容に影響します。
高い効力感をもたらす効果的な方法は制御体験(自己制御体験)です。
これは、「自分がその行動をこの程度うまく行うことができる」ということです。
結果期待とは、「ある行動が一定の結果をもたらすだろう」という期待のことです。
効力期待とは、「一定の結果に必要な行動をうまく実行できる」ということです。
結果期待と効力期待は、それぞれが相互に関連して、行動に影響を及ぼします。
代理体験とは、「たとえ自分はその行動をやった経験はなくても、人がうまくやるのを見て自分でもやれそうだと思うこと」です。
モデリングによる代理体験は、効力感をもたらします。
効力感が高い人は、失敗したときに、努力の不十分さに帰属する傾向があると考えられます。
効力感が低い人は、失敗したときに、能力の低さに帰属させる傾向があります。
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02
正解は2です。
自己効力感とはバンデューラが提唱した、自分の行動を自分で統制することができていると感じることです。
1.→×
自己効力感の高さによって、能力の評価も目標の内容も変わってきます。
2.→○
制御体験とは自ら行動して望んだ結果を得られた体験です。自己効力感を高めるうえで、効果的といわれています。
3.→×
結果期待とは、行動し望んだ結果が得られるかです。効力期待とは、自分が望む行動ができるかです。どちらか一方では、行動の生起頻度は下がってしまいます。
4.→×
モデリングを提唱したのもバンドューラです。観察対象が行動し望んだ結果を得た場合、観察者にも効力感が生じ行動が強化されます。
5.→×
効力感が低い人は、失敗の要因を環境に帰属します。対して効力感が高い人は、努力不足に帰属します。
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