公認心理師の過去問
第1回 追加試験(2018年)
午後 問84
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問題
公認心理師試験 第1回 追加試験(2018年) 午後 問84 (訂正依頼・報告はこちら)
感情と認知の関係について、最も適切なものを1つ選べ。
- 現在の気分は将来の出来事の予測には影響を与えない。
- 感情が喚起されるとそれに結びついた知識の活性化が抑制される。
- 自分の気分を能動的に制御する場合は、気分一致効果は生じない。
- 記銘時と想起時の気分が一致していると、記憶が再生されにくくなる。
- 認知心理学の実験における気分誘導法の1つとして、音楽が用いられる。
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この過去問の解説 (2件)
01
感情と認知の関係については、G.H.Bowerの気分一致効果を理解しておくことが必要です。
気分一致効果とは、記憶時の気分と一致した出来事のほうが、再生率が高くなる現象です。
現在の気分は将来の出来事の予測に影響を与えます。
これは、気分一致効果の実験において明らかにされています。
気分一致効果の実験において、感情が喚起されると、それに結びついた知識の活性化が促進されることが示されています。
自分の気分を能動的に制御する場合でも、気分一致効果は生じます。
たとえば、幸福な気分であるように振る舞うと、幸福な気分の記憶が再生され、幸福な気分になります。
記銘時と想起時の気分が一致していると、記憶が再生されやすくなります。
認知心理学の実験における気分誘導法として、音楽が用いられます。
文章を読ませる方法や、音楽と文章の両方を用いる実験もあります。
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02
正解は5です。
1.→×
例えば、楽しい気分の時に将来の出来事を予測すると、将来の出来事も楽しいだろうと予測するを気分一致効果といいます。感情プライミングの一種です。
2.→×
感情が喚起されると結びついた知識はむしろ活性化されます。感情プライミングの一例です。
3.→×
気分を能動的に制御した場合も気分一致効果は生じます。
4.→×
記銘時と想起時の気分が一致している場合、気分によって処理が活性化されますので、記憶は再生されやすくなります。
5.→○
音楽は曲の速さや、長調や短調によって感情を喚起することができます。そのため、気分を誘導することもできます。
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