公認心理師 過去問
第1回 追加試験(2018年)
問117 (午後 問118)

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問題

公認心理師試験 第1回 追加試験(2018年) 問117(午後 問118) (訂正依頼・報告はこちら)

記憶について、正しいものを1つ選べ。
  • H. Ebbinghausの忘却曲線では学習後6日目で最も急激に忘却が進む。
  • Tip-of-the-Tongue<TOT>はメタ記憶のモニタリング機能を示す現象である。
  • 自転車の乗り方や泳ぎ方など自動的な行動を可能にする記憶を感覚記憶という。
  • A. D. Baddeleyによるワーキングメモリのモデルで、視空間的な情報の記憶に関係するのは音韻ループである。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2です。

1.→×

忘却曲線は、記銘直後の数分で急激に忘却しやがてなだらかになります。

2.→○

Tip-of-Tongue<TOT>とは舌端現象のことです。想起できないけれど、記銘したことは覚えているというメタ記憶はあるという現象のことをいいます。

3.→×

自転車の乗り方や泳ぎ方は手続き記憶にあたります。言語化することができない主に動作に関する記憶のことです。一方、感覚記憶とは、感覚器官が提示された情報をそのまま保持している記憶のことです。保持時間1秒です。視覚情報をアイコニックメモリー、聴覚情報をエコーイックメモリーといいます。

4.→×

バッテリーのワーキングモデルで、視覚的な情報の記憶に関するのは視空間スケッチパッドです。音韻ループは、言語情報を処理する役割です。これらと、長期記憶へのアクセスや統合を行うエピソード・バッファ中央実行系で制御されています。

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02

正解は2です。

1、× エビングハウスの忘却曲線では、学習直後に忘却が進み、6日後に最も急激に忘却が進むとは示されていません。

2、〇 TOTとは、「のどまで出かかっている」状態のことです。顔は分かるが、名前が出てこないといった状態のことを言います。

3、× 自転車の乗り方や泳ぎ方は「手続記憶」です。「感覚記憶」は、感覚器(目・耳・鼻・皮膚など)が刺激された時に保持される記憶です。

4、× 視空間的な情報の記憶に関するのは「視空間スケッチパッド」です。「音韻ループ」は聴覚情報処理に関連しています。

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03

以下に解説します。

選択肢1. H. Ebbinghausの忘却曲線では学習後6日目で最も急激に忘却が進む。

×

 

不適切です。

H.Ebbinghausによる忘却曲線では、記銘した記憶は指数関数的に減少することが示されています。

選択肢2. Tip-of-the-Tongue<TOT>はメタ記憶のモニタリング機能を示す現象である。

 

Tip-of-the-Tongue<TOT>現象は、「思い出せそうで思いだせない」状況を指す用語で、「自分が過去に記銘した事実」および「現在想起ができない」ことをメタ認知しているがために起こる現象です。

そのため、本現象は「メタ記憶のモニタリング機能を示す」という文言と一致するといえます。

選択肢3. 自転車の乗り方や泳ぎ方など自動的な行動を可能にする記憶を感覚記憶という。

×

 

不適切です。

自転車の乗り方や泳ぎ方といった自動的に行われる行動は「手続き的記憶」に分類されます。

選択肢4. A. D. Baddeleyによるワーキングメモリのモデルで、視空間的な情報の記憶に関係するのは音韻ループである。

×

 

不適切です。

A.D.Baddeleyによれば、視空間的な情報の記憶は「視空間スケッチパッド」に分類されます。

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