公認心理師 過去問
第1回 追加試験(2018年)
問127 (午後 問128)
問題文
大脳の生理学的機能について、正しいものを2つ選べ。
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問題
公認心理師試験 第1回 追加試験(2018年) 問127(午後 問128) (訂正依頼・報告はこちら)
大脳の生理学的機能について、正しいものを2つ選べ。
- Broca野は発語に関わる。
- 側頭葉は温痛覚と触覚に関わる。
- 頭頂連合野は主に物の判別と記憶に関わる。
- 劣位半球の障害によって失読と失書が起こる。
- 前頭連合野は主に思考、意欲及び情動に関わる。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は1と5です。
1.→〇
ブローカー野は前頭葉に位置します。損傷すると、意味は理解できますが発語ができない運動性失語が発症します。
2.→✖
温痛覚や触覚に関わるのは頭頂葉です。側頭葉はウェルニッケ言語野があり、損傷すると意味は理解できませんが発語は流暢な感覚性失語が発症します。
3.→✖
頭頂連合野は感覚情報の統合や、随意運動の制御に関わっています。
4.→✖
失読はウェルニッケ言語野が関係します。通常は左半球に位置しますので、この場合、劣位半球は右半球にあたります。しかし、右半球の障害によって失読は起こりません。
5.→〇
前頭連合野は思考や意欲、情動、意思決定の制御に関わっています。
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02
正解は1と5です。
1、〇 ブローカ野は前頭葉に位置する脳領域です。
発話に関する運動性言語中枢とされています。
2、× 温痛覚と触覚に関する脳領域は視床です。
3、× 頭頂連合野は空間認知・運動知覚に関わる脳領域です。
4、× 劣位半球とは、言語中枢がない方の大脳半球(通常、右利きの人は右)のことをいいます。
失読失書は角回の損傷と考えられてきました。
優位半球の障害か劣位半球の障害かということではありません。
5、〇 前頭連合野は思考・意欲・情動に関わっており、注意・抑制などコントロール機能に関わっています。
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03
適切なものを2つ選ぶ問題なので注意が必要です。
以下に解説します。
〇
適切です。
言語の意味理解に関わるWernicke野に対し、Broca野は発語に関わる脳領域になります。
×
不適切です。
側頭葉では視聴覚情報の認知や言語処理が行われます。
×
不適切です。
頭頂連合野は主に体性感覚や平衡感覚などの入力処理や、空間認知や眼球・四肢の運動の制御を担う脳部位です。
×
不適切です。
一般的に左右の脳半球のうち言語中枢の存在する側を「優位半球」と呼び、優位半球の病変により失読や失書といった言語障害が現れます。
そのため劣位半球の障害によって失読と失書が起こるという記載は誤りです。
〇
適切です。
記載の通り、前頭連合野は思考や創造性といった人間らしいはたらきを司る脳部位であり、意欲や情動、動機づけといった心のはたらきに関わります。
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