公認心理師の過去問
第5回 (2022年)
午前 問55

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

公認心理師試験 第5回 (2022年) 午前 問55 (訂正依頼・報告はこちら)

障害者の権利に関する条約〈障害者権利条約〉の内容として、適切なものを2つ選べ。
  • 障害者の使用に特化した設計をユニバーサルデザインという。
  • 障害者は、障害の程度に応じて居住する場所について制限される。
  • 障害者権利条約を実施するための法令制定に障害者は積極的に関与する。
  • 暴力等を経験した障害者の心理的回復のために適当な措置をとることが国に求められる。
  • 必要な支援を行うことを目的として、支援者は本人の了解なしに個人情報を取り扱うことができる。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (2件)

01

障害者の権利に関する条約と選択肢を照らし合わせてみましょう。

選択肢1. 障害者の使用に特化した設計をユニバーサルデザインという。

第二条に、「ユニバーサルデザイン」とは、調整又は特別な設計を必要とすることなく、最大限可能な範囲で全ての人が使用することのできる製品、環境、計画及びサービスの設計をいう、と記載があるため不正解です。

選択肢2. 障害者は、障害の程度に応じて居住する場所について制限される。

第十九条に、(a)障害者が、他の者との平等を基礎として、居住地を選択し、及びどこで誰と生活するかを選択する機会を有すること並びに特定の生活施設で生活する義務を負わないこと、と記載があるため不正解です。

選択肢3. 障害者権利条約を実施するための法令制定に障害者は積極的に関与する。

第四条に、締約国は、この条約を実施するための法令及び政策の作成及び実施において、並びに障害者に関する問題についての他の意思決定過程において、障害者(障害のある児童を含む。)を代表する団体を通じ、障害者と緊密に協議し、及び障害者を積極的に関与させる、と記載があるため正解です。

選択肢4. 暴力等を経験した障害者の心理的回復のために適当な措置をとることが国に求められる。

第十六条に、締約国は、あらゆる形態の搾取、暴力又は虐待の被害者となる障害者の身体的、認知的及び心理的な回復、リハビリテーション並びに社会復帰を促進するための全ての適当な措置(保護事業の提供によるものを含む。)をとる、との記載があるため正解です。

選択肢5. 必要な支援を行うことを目的として、支援者は本人の了解なしに個人情報を取り扱うことができる。

第二十二条に、締約国は、他の者との平等を基礎として、障害者の個人、健康及びリハビリテーションに関する情報に係るプライバシーを保護する、と記載があるため不正解です。

参考になった数4

02

障害者の権利に関する条約(障害者権利条約)に関する設問です。

選択肢1. 障害者の使用に特化した設計をユニバーサルデザインという。

誤りです。

「「ユニバーサルデザイン」とは、調整又は特別な設計を必要とすることなく、最大限可能な範囲で全ての人が使用することのできる製品、環境、計画及びサービスの設計をいう。」とあります。

(障害者の権利に関する条約第2条)

選択肢2. 障害者は、障害の程度に応じて居住する場所について制限される。

誤りです。

  • 「障害者が、他の者との平等を基礎として、居住地を選択し、及びどこで誰と生活するかを選択する機会を有すること並びに特定の生活施設で生活する義務を負わないこと。」とあります。
  • (障害者の権利に関する条約第19条)

選択肢3. 障害者権利条約を実施するための法令制定に障害者は積極的に関与する。

正解です。

「締約国は、この条約を実施するための法令及び政策の作成及び実施において、並びに障害者に関する問題についての他の意思決定過程において、障害者(障害のある児童を含む。以下この3において同じ。)を代表する団体を通じ、障害者と緊密に協議し、及び障害者を積極的に関与させる。」とあります。

(障害者の権利に関する条約第4条3項)

選択肢4. 暴力等を経験した障害者の心理的回復のために適当な措置をとることが国に求められる。

正解です。

「締約国は、あらゆる形態の搾取、暴力又は虐待の被害者となる障害者の身体的、認知的及び心理的な回復、リハビリテーション並びに社会復帰を促進するための全ての適当な措置(保護事業の提供によるものを含む。)をとる。このような回復及び復帰は、障害者の健康、福祉、自尊心、尊厳及び自律を育成する環境において行われるものとし、性別及び年齢に応じたニーズを考慮に入れる。」とあります。

(障害者の権利に関する条約第16条4項)

選択肢5. 必要な支援を行うことを目的として、支援者は本人の了解なしに個人情報を取り扱うことができる。

誤りです。

「いかなる障害者も、居住地又は生活施設のいかんを問わず、そのプライバシー、家族、住居又は通信その他の形態の意思疎通に対して恣意的に又は不法に干渉されず、また、名誉及び信用を不法に攻撃されない。障害者は、このような干渉又は攻撃に対する法律の保護を受ける権利を有する。」とあります。

(障害者の権利に関する条約第22条1項)

まとめ

障害者の権利に関する条約(障害者権利条約)の内容を理解しておきましょう。

参考になった数2