問題
Bの非行に Aが加担しなかった理由を理解する上で、適合する非行理論として、最も適切なものを1つ選べ。
各理論の概要をおさえておきましょう。
非行下位文化理論とは、ある文化の中の下位文化の中で生活している人は非行を起こしやすいとされる理論のことです。Aは非行に走らなかったため、不正解です。
分化的接触理論とは、ある社会の中で行われる犯罪行為は、そこに属する個人に影響を与え、犯罪を学習してしまうとする理論です。Aは犯罪を犯さなかったため、不正解です。
ラベリング理論とは、ある規則やルールを破ると逸脱者とみなすそのラベリング行為が、犯罪者などの逸脱者を生むとする理論です。AはBに加担して逸脱行為を犯していないため、不正解です。
緊張理論とは、こうでなければいけないといった社会的圧力を受け緊張が高まり、実現のためには逸脱行為も致し方ないと考え罪を犯すようになるといった理論です。Aは犯罪行為に走っていないため、不正解です。
社会的絆理論とは、人が犯罪などの逸脱行為を犯さないのは社会との絆があるためであり、その絆が弱まるときに逸脱行為をするようになるとの理論です。Aは進学に影響が出る、親に迷惑をかけるからBに加担しなかったと答えていることから、社会的な絆が保たれており犯罪を犯さなかったといえます。したがって、正解です。
非行理論についての問題です。
不適切です。
非行下位文化理論では、犯罪的な下位文化において、即座に満足が得られたり即自的な快楽や敵意、攻撃性などに価値を置くために非行が生じるとされています。
不適切です。
分化的接触理論では、人は法を破ることに対する望ましくない意味付けが、望ましい意味付けを上回るとき、非行に走るとされています。
ラベリング理論では、周囲からレッテルを貼られることにより、逸脱行為を誘発するとされています。
緊張理論とは、緊張状態が犯罪を呼び寄せると考えられます。
社会的絆理論とは、社会的絆を通じた日常生活での結びつきが非行などの犯罪を減らすと考えられています。
非行防止についての問題です。