公認心理師の過去問
第5回 (2022年)
午後 問2
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問題
公認心理師試験 第5回 (2022年) 午後 問2 (訂正依頼・報告はこちら)
高齢者福祉領域で働く公認心理師の業務について、最も適切なものを1つ選べ。
- 利用者と家族が安全に面会できるように、感染症予防対策マニュアルを単独で作成した。
- 経済的虐待が疑われたが、当事者である利用者から強く口止めされたため、意向を尊重して誰にも報告しなかった。
- カンファレンスで心理的アセスメントの結果を報告する際、分かりやすさを優先して専門用語の使用を控えて説明した。
- 訪問介護員から介護負担が大きい家族の情報を入手し、その家族宅を訪問して、要介護者に対して MMPIを実施した。
- 面接中に利用者の片側の口角が急に下がり、言語不明瞭になったが、話す内容がおおむね分かるため予定時間まで面接を継続した。
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この過去問の解説 (2件)
01
各選択肢の正誤についてみていきます。
単独で作成したという部分が不正解です。
高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律(高齢者虐待防止法)によると、養介護施設従業者等には、高齢者の虐待を発見した場合に通報義務があります。
正解です。
専門用語を使用するとクライアントや被験者にとって理解しづらく混乱を招く場合があるため、専門用語の使用を控えるほうが良いといえます。
MMPIは、人格評価のための多面的なテストで567個の質問に回答します。
介護負担が大きい要介護者に対して実施するテストとして適切とはいえません。
片側の口角が急に下がり、言語不明瞭になる症状は、脳卒中の一種である顔面麻痺として知られています。
そのため面接は即中止し、一刻も早く治療を受ける必要があります。
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02
高齢者福祉領域で働く公認心理師として必要な知識を問われている問題です。
「単独で作成した」という点が不適切です。
高齢者虐待防止法では、早期発見の努力義務と知り得た際に速やかに通報する努力義務が課せられています。
適切です。
MMPIとは、ミネソタ多面人格目録といわれる人格検査です。
介護負担の大きい家族に対して人格検査を行うことは適切ではありません。
「片側の口角が急に下がり、言語不明瞭となった」場合、脳卒中の可能性があり、面談を継続するべきではありません。
高齢者福祉領域では、医療・介護・福祉など様々な人が関わりチームで動いていることを認識しておく必要があります。
そのため、適切にコミュニケーションを図ることが求められます。
家族支援などにおいても心理師の活躍が期待されています。
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