公認心理師の過去問 第5回 (2022年) 午後 問9
この過去問の解説 (2件)
学習に関する問題です。強化と弱化について整理すると、特定の行動が増えることを強化、減ることを弱化(罰)といいます。加えて、その行動に影響を及ぼす刺激を呈示する場合は「正」で、刺激を除去する場合は「負」になります。
古典的条件づけとは、イヌに対して、ベルの音(条件刺激)と肉粉(無条件刺激)を同時に呈示することを繰り返すと、ベルの音を聞いただけでも唾液が分泌されるようになるパブロフの実験で有名な手続きです。ベルの音に似ている他の音でも唾液分泌をするといった般化は生じるため、不正解です。
味覚嫌悪学習とは、食べ物を食べたあとに腹痛や下痢などの嫌な経験の学習によって、次に同じものを食べようとしたときに嫌悪感を感じて食べれなくなることをいいます。同じ刺激を与え続け慣れによって反応が減る馴化から、また新たな刺激を与えて反応が増える脱馴化の現象ではないため、不正解です。
強化したい反応が出るたびに強化子(報酬)を与えることを連続強化、反応に対して一定の間隔を空けて強化子を与えることを部分強化といいます。反応の習得は連続強化の方が早いですが、部分強化で学習した反応の方が忘れないといいます。
免許という刺激を除去(停止)し、運転という行動が減るため「負の罰」になります。
結果的に警報音の刺激は除去され、シートベルトをする行動が増えるため「負の強化」になります。
基礎心理学(学習)に関する設問です。
不適切です。
古典的条件づけでは、般化が生じます。
般化とは、条件刺激に似ている刺激に対しても、条件反応が生じるようになることです。
不適切です。
味覚嫌悪学習とは、人や動物が食後に腹痛・下痢・嘔吐などの体調不良を経験すると、その直前に摂取した食べ物の味に対して嫌悪感を獲得する学習のことです。
生牡蠣にあたると、その後牡蠣が食べられなくなることがあげられます。
馴化とは、刺激に慣れてしまうことです。
脱馴化は刺激を変化させることにより、刺激による反応を取り戻すことです。
不適切です。
部分強化は、強化したい反応が生じた際に、ある一定の間隔で報酬(強化子)を与えます。
連続強化は、強化したい反応が生じるたびに、報酬(強化子)を与えます。
強化したい反応の習得は、連続強化の方が早いとされています。
不適切です。
正の罰ではなく、負の罰です。
適切です。
未装着音を止める(負)ことで、シートベルトをするという行動が強化されています。
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