公認心理師の過去問
第5回 (2022年)
午後 問14

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問題

公認心理師試験 第5回 (2022年) 午後 問14 (訂正依頼・報告はこちら)

C. A. Rappが提唱したストレングス・モデルの説明として、最も適切なものを1つ選べ。
  • 強化子を積極的に活用する。
  • 地域の資源を優先的に活用する。
  • クライエントに支援計画の遵守を指示する。
  • クライエントの症状や障害に焦点を当てる。
  • 症状の消失をリカバリーの到達目標にする。

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この過去問の解説 (3件)

01

ストレングス・モデルは、クライエントのストレングス(強み、ポジティブな側面、できること)に重点を置きながら支援していく考え方です。医療や福祉など、幅広い分野で用いられています。

選択肢1. 強化子を積極的に活用する。

誤答です。強化子は、行動の頻度を高めるような刺激の事を言います。これは行動療法などで用いられます。

選択肢2. 地域の資源を優先的に活用する。

正解です。ストレングス・モデルの原則には「地域の資源をオアシスと考える」というものがあります。住まい、学校や仕事、家族や友人など、住んでいる地域にあるものも強みと考えて、支援に活かしていきます。

選択肢3. クライエントに支援計画の遵守を指示する。

誤答です。支援の中身を決めるのはクライエント自身という考え方をします。よって、支援について選択や決定をするのはクライエント自身であり、支援者の計画を遵守するよう求めるような指示はしません。

選択肢4. クライエントの症状や障害に焦点を当てる。

誤答です。焦点を当てるのは、症状やしょうがいではなく、個人の強みと考えます。

選択肢5. 症状の消失をリカバリーの到達目標にする。

誤答です。到達目標は、本来の自分と取り戻すこと、ありたい自分を自分で表現することであり、症状の消失ではありません。

まとめ

ストレングス・モデルのような支援の考え方については、他の職種と連携する際に必要な知識となります。他の職種と共通の知識を持っている事によって、スムーズな連携に繋がりますので、しっかり学びましょう。

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02

ストレングス・モデルは、精神的な問題を抱える人々の潜在的な強みや能力に焦点を当て、問題解決に取り組む手法です。

選択肢1. 強化子を積極的に活用する。

強化子を積極的に活用する心理療法には、行動療法があります。行動療法は、クライエントの問題行動を改善し、望ましい行動を促進するために、行動の理論や原則を応用する心理療法です。強化子を積極的に活用することが特徴であり、クライエントが望む行動に向かって進むための刺激や報酬を設定することが重要視されます。

選択肢2. 地域の資源を優先的に活用する。

正解です。ストレングス・モデルでは、人間関係が問題解決において重要な役割を果たすとされています。家族、友人、地域社会など、患者が関わる人々とのコミュニケーションを重視し、サポート体制を構築することが目的とされます。

選択肢3. クライエントに支援計画の遵守を指示する。

ストレングス・モデルでは、患者自身が治療に参加することが重要視され、治療に対する自己決定の権利が尊重されます。

選択肢4. クライエントの症状や障害に焦点を当てる。

ストレングス・モデルでは、クライエントの症状や障害に焦点を当てるのではなく、クライエントの強みや能力、リソース、関心事、価値観、願望などを中心に据えたアプローチが推奨されます。

選択肢5. 症状の消失をリカバリーの到達目標にする。

ストレングス・モデルでは、症状の消失をリカバリーの到達目標とするのではなく、患者自身が望む意味のある生活を送ることを目指すことが重要視されます。

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03

ストレングス・モデルとは、要支援者のストレングス(強み)に焦点を当て、支援していく方法です。

選択肢1. 強化子を積極的に活用する。

強化子は、行動療法などで行動強化を行う際に用いられます。

選択肢2. 地域の資源を優先的に活用する。

適切です。ストレングス・モデルでは、地域資源を生かして支援していきます。

選択肢3. クライエントに支援計画の遵守を指示する。

ストレングス・モデルでは、クライエントに支援計画の遵守を指示することはありません。

選択肢4. クライエントの症状や障害に焦点を当てる。

ストレングス・モデルでは、クライエントのストレングス(強み)に焦点を当てます。

選択肢5. 症状の消失をリカバリーの到達目標にする。

症状の消失をリカバリーの到達目標にすることではなく、「在りたい自分」を自分の言葉で表現し、支援者と共有することです。

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