公認心理師の過去問
第5回 (2022年)
午後 問15
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問題
公認心理師試験 第5回 (2022年) 午後 問15 (訂正依頼・報告はこちら)
H. S. Sullivanの関与しながらの観察の説明として、最も適切なものを1つ選べ。
- 支援者と要支援者双方の相互作用の中で共有される治療構造のことである。
- 要支援者との関わりにおいて生じる、共感不全に注目した観察を基本とする。
- 支援者は、要支援者との関係で生じる事態に巻き込まれざるを得ないという認識を前提とする。
- 支援者が要支援者に対し、問題行動を修正する介入を行い、その効果を観察し分析することである。
- 投影同一化によって要支援者から投げ込まれたものとして、支援者が自己の逆転移を観察することである。
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この過去問の解説 (3件)
01
クライエントに対してアセスメントやカウンセリングをする際に、カウンセラーの考え方ややり方などによって、少なからず何かしらの影響をカウンセラーはクライエントに与えています。
そのため、客観的ではなく自分も関与した相互作用の中でクライエントを捉えるべきという治療的態度のことを、関与しながらの観察といいます。
治療構造ではなく、あくまでも治療的な態度・姿勢をいいます。
共感不全に着目した観察ではありません。
正解です。
具体的な介入と分析方法を定めたものではありません。
こういった逆転移を観察することも含まれますが、関与しながらの観察はより広義な支援者と要支援者の相互作用を指します。
したがって、不正解です。
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02
カウンセリングにおいてクライエントとカウンセラーは、互いに存在を感じ合い、行動し、理解をします。カウンセラーは、クライエントとカウンセラーの間に起きている事をよく感じながら観察する冷静さとクライエントの心に深く関わる共感性を持ち合わせる事が必要です。このような態度が関与しながらの観察とされています。
誤答です。治療構造ではなく、カウンセラーの態度を言っています。
誤答です。注目するべきはクライエントとカウンセラーの間に起きている事です。
正解です。クライエントとカウンセラーが互いに関わり、影響し合う事を理解しておき、冷静さを持ちながらカウンセリングを進める事が必要です。
誤答です。問題行動への介入は含まれていません。
誤答です。逆転移に限らず、カウンセリング全体で起きている事を観察していきます。
このようなカウンセリングの際の態度は、知識を持っているだけでなく、その感覚や技術を身につける事が大切です。練習や実践を重ね、力をつけていきましょう。
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03
H. S. Sullivanの「関与しながらの観察」についての設問です。
H. S. Sullivanの「関与しながらの観察」は、治療構造ではなく、臨床的態度のことです。
共感不全ではなく、支援者の与える影響も含めて観察することを基本としています。
適切です。
支援者と要支援者とが互いに影響を与えており、その影響を受けざるを得ないとされています。
問題行動を修正する介入を行うことは、関与する観察に含まれません。
「関与しながらの観察」は、自己の逆転移を観察することではありません。
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