公認心理師の過去問
第5回 (2022年)
午後 問19
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問題
公認心理師試験 第5回 (2022年) 午後 問19 (訂正依頼・報告はこちら)
ストレス状況で副腎髄質から分泌が促進されるホルモンとして、最も適切なものを1つ選べ。
- インスリン
- メラトニン
- アドレナリン
- コルチゾール
- サイロキシン
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この過去問の解説 (3件)
01
人がストレスを感じると、SAM軸とHPA軸の2つのルートでそれぞれホルモンを分泌します。SAM軸は視床下部ー交感神経ー副腎髄質からなり、副腎髄質からアドレナリン、ノルアドレナリンを分泌します。交感神経が活発になるため、やる気や集中力が高まります。HPA軸は視床下部ー脳下垂体ー副腎皮質からなり、副腎皮質からコルチゾールを分泌します。コレチゾールは免疫力を高め、ストレスから体を守る働きをします。
インスリンはすい臓から分泌されるホルモンで、血液中のブドウ糖を筋肉などへ送り込み、エネルギーに変える働きをします。
メラトニンは松果体から分泌されるホルモンで、覚醒と睡眠のリズムを整える働きをします。日中に光を浴びるとメラトニンの分泌量は減少し、夜にかけて増えていきます。このとき、メラトニンが体温や血圧を低下させることにより、体を睡眠状態へと向かわせます。
副腎髄質から分泌されるのはアドレナリンであるため、正解です。
コレチゾールは副腎皮質から分泌されるホルモンであるため、不正解です。
サイロキシンは甲状腺で分泌されるホルモンで、新陳代謝を活発にする働きがあります。
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02
ストレスのある状況では、ホルモンの分泌により体に様々な変化が生じます。その特徴を把握しておきましょう。
誤答です。膵臓から分泌され、糖の代謝を調節し、血糖値を一定に保ちます。
誤答です。松果体から分泌され、季節のリズムや概日リズムを調節する作用があります。
正解です。ストレスを感じると、自律神経を介して放出されます。それにより、心拍数、血圧が上がる、瞳孔が開く、血糖値が上がるなどの変化が起きます。アドレナリンの働きによって、ストレスに対応する事ができます。また、アドレナリンだけでなく、ノルアドレナリンも放出されます。
誤答です。副腎皮質から分泌され、糖の新生、たんぱく質代謝、脂肪の分解、抗炎症・免疫抑制などの働きがあります。
誤答です。甲状腺から分泌され、全身の多くの細胞に働いて代謝を活発にします。
公認心理師は、クライエントとストレスについて話題になる事が多くあります。ストレスを感じた際の体の反応について知識を持っておく事が大切です。
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03
ストレスに関係するホルモンについての設問です。
インスリンは、すい臓から分泌されるホルモンです。糖代謝に関係しており、インスリンが上手く働かなくなると血糖コントロールができなくなり、糖尿病になります。
メラトニンは、間脳にある松果体から分泌されるホルモンです。概日リズム(サーカディアンリズム)に関係しているホルモンで、特に睡眠を促すホルモンとして知られていることから「睡眠ホルモン」と言われることがあります。
アドレナリンは、副腎髄質で生成され血中に分泌されるホルモン性と交感神経の末端から放出される神経伝達物質があります。神経伝達物質としてのアドレナリンは瞬時に全身に伝え、ホルモン性は長時間維持する働きをしています。脅威を感じた時などに働くホルモンです。
ADHDやうつ病と関連があります。
コルチゾールは、副腎皮質から分泌されるホルモンです。ストレスを感じた時に分泌され交感神経を活性化させるため、「ストレスホルモン」として知られています。
サイロキシンは、チロキシンともいわれる甲状腺から分泌されるホルモンです。甲状腺ホルモンは代謝に関わるホルモンで、甲状腺機能が高まる甲状腺機能亢進症と甲状腺機能が低下する甲状腺機能低下症がある。甲状腺機能亢進症はバセドウ病、甲状腺機能低下症は橋本病が知られています。
ホルモンに関しては精神疾患との関連もあるため、整理して理解しておきましょう。
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