公認心理師の過去問
第5回 (2022年)
午後 問30

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問題

公認心理師試験 第5回 (2022年) 午後 問30 (訂正依頼・報告はこちら)

強迫症の症状として、適切なものを1つ選べ。
  • 儀式行為
  • 欠神発作
  • 常同行為
  • 連合弛緩
  • カタレプシー

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題では強迫症について適切な選択肢を選びます。

選択肢1. 儀式行為

正しいです。儀式行為は強迫行為ともよばれ、不安を抑制するために強迫観念にとらわれて患者がとる行動で強迫症に特徴的です。

選択肢2. 欠神発作

誤りです。欠神発作は急に行為を中止して茫然としてしまう症状でてんかんに特徴的です。

選択肢3. 常同行為

誤りです。常同行為は同じ行動を繰り返してしまう症状で前頭側頭型認知症に特徴的です。

選択肢4. 連合弛緩

誤りです。連合弛緩は次々と頭に思考が浮かんできてしまい話がまとまらなくなるという症状で統合失調症に特徴的です。

選択肢5. カタレプシー

誤りです。カタレプシーは一定の姿勢をとったままその姿勢を能動的に変えない状態で統合失調症などにみられます。

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02

強迫症(強迫性障害)は、強迫観念、強迫行為のために日常生活が困難になる障害です。薬物や身体疾患、他の精神疾患の可能性を除外した上で診断されます。

選択肢1. 儀式行為

正答です。儀式行為は強迫行為とも呼ばれます。特定の行為にこだわり、繰り返してしまうために、日常生活へ支障が生じてしまいます。また、自分の考えや行動をコントロールできず苦痛が生じます。具体的な行為としては、手を洗う事を止められない、鍵をかけたかどうか繰り返し確かめてしまう、自分の決めた手順でやらないと恐ろしい事が起きると不安になる(手順が変わったらやり直す)、物の配置や数字(不幸な数字、幸運な数字)にこだわるなどが挙げられます。

選択肢2. 欠神発作

誤答です。数秒から数十秒の間、意識を失ってしまう発作です。ぼーっとした様子になりますが、発作が終わると元に戻ります。子どもに多く見られる、てんかん発作の一つです。

選択肢3. 常同行為

誤答です。目的のない行動を繰り返す状態です。具体的には、手をひらひらさせる、同じ場所をうろうろと歩く、体を揺らす、手を叩くなどが挙げられます。幼少期によく見られますが、年齢が上がっても統合失調症、自閉スペクトラム症、認知症の方などに見られる事があります。

選択肢4. 連合弛緩

誤答です。思考や会話のテーマが次々に変わっていき、まとまりがない状態です。本人は無自覚で、進行すると支離滅裂な状態になってしまいます。統合失調症の方に見られる症状です。

選択肢5. カタレプシー

誤答です。強硬症とも呼ばれます。自分の意思で姿勢を変える事ができず、とらされた姿勢を保ち続ける症状です。統合失調症の方に見られる症状です。

まとめ

さまざまな症状の特徴を知っておく事で、臨床場面ではアセスメントや疾患の予測に役立てる事ができます。大まかな特徴を理解しておく事が大切です。

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