公認心理師の過去問
第5回 (2022年)
午後 問47
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問題
公認心理師試験 第5回 (2022年) 午後 問47 (訂正依頼・報告はこちら)
いじめ防止対策推進法及びいじめの防止等のための基本的な方針(平成29年改定、文部科学省)の内容として、誤っているものを1つ選べ。
- 学校いじめ対策組織に、スクールカウンセラーが参画する。
- 学校は、学校いじめ防止プログラムやいじめの早期発見・事案対処のマニュアルを策定する。
- いじめの判断には、他の児童生徒からの行為で生じた被害者の心身の苦痛が客観的に認められる必要がある。
- 教職員がいじめ問題に対して適切な対処ができるよう、スクールカウンセラー等の専門家を活用した校内研修を推進する。
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この過去問の解説 (2件)
01
いじめ防止対策推進法、いじめの防止等のための基本的な方針では、いじめの定義、防止や早期発見のための自治体や学校の責務などについて記されています。
適切な説明です。
いじめ防止対策推進法第二十二条では、「学校は、当該学校におけるいじめ防止等に関する措置を実効的に行うため、当該学校の複数の教職員、心理、福祉等に関する専門的な知識を有する者その他の関係者により構成されるいじめ防止等の対策のための組織を置くものとする」とあります。
スクールカウンセラーは心理の専門家として組織に入る場合があります。
適切な説明です。
いじめ防止対策推進法第十三条では、「学校は、いじめ防止基本方針又は地方いじめ防止基本方針を参酌し、その学校の実情に応じ、当該学校におけるいじめの防止等のための対策に関する基本的な方針を定めるものとする」とあります。
つまり、学校ごとにいじめ防止のためのプログラムや対応のマニュアルを策定する必要があると言えます。
正解です。不適切な説明です。
いじめ防止対策推進法第二条では、「この法律において「いじめ」とは、児童等に対して、当該児童等が在籍している等当該児童等と一定の人的関係にある他の児童等が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む。)であって、当該行為の対象となった児童等が心身の苦痛を感じているものをいう」とあります。
つまり、いじめとは、いじめを受けた児童自身が苦痛を感じているものを指しており、その苦痛が客観的に認められる事を必要とはしていません。
適切な説明です。
いじめ防止対策推進法第十八条には、「学校の設置者及びその設置する学校は、当該学校の教職員に対し、いじめ防止等のための対策に関する研修の実施その他のいじめ防止等のための対策に関する資質の向上に必要な措置を計画的に行わなければならない」とあります。
また、いじめの防止等のための基本的な指針には、‘いじめの問題への対応について、専門家や関係機関から研修機会の提供の支援を受けられるよう、日常的に連携を図るよう努める’という内容の説明があります。その専門家にはスクールカウンセラーも含まれていますので、この説明は適切と言えます。
学校現場では、市町村や学校ごとにいじめへの対策、予防について指針が定められています。スクールカウンセラーとして働く場合には、その指針をよく確認する必要があります。
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02
正解は、
いじめの判断には、他の児童生徒からの行為で生じた被害者の心身の苦痛が客観的に認められる必要がある。 です。
本法第二十二条の学校におけるいじめの防止等の対策の組織の項目に、いじめの問題における組織的な対応についてスクールカウンセラーが参加する旨の記載があります。
本法第十三条の学校いじめ防止方針の項目に学校におけるいじめの防止等のための対策に関する基本的な方針を定める必要がある旨の記載があります。
正解です。
本方針では、いじめが解消している状態について、被害児童生徒自身が心身の苦痛を感じていないことが必要であると記載されています。
本方針において、いじめの防止等のための取り組みとして校内研修の実施が例示されています。
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