公認心理師の過去問
第5回 (2022年)
午後 問67
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問題
公認心理師試験 第5回 (2022年) 午後 問67 (訂正依頼・報告はこちら)
32歳の女性 A、会社員。Aは、持病の視神経炎が悪化し、ステロイドパルス療法を受けるため、総合病院に入院した。治療開始後5日目から、食欲低下と不眠が続いている。10日目の夜、病棟内を落ち着きなく歩き回り、看護師に不安やいらだちを繰り返し訴えた。意識障害はなく、原疾患以外の明らかな身体所見も認められていない。眼科の主治医から依頼を受けた精神科リエゾンチームが Aの病室を訪問したところ、いらいらした様子で、「どうせ分かってもらえません」と言ったり、「私が悪かったんです」とつぶやいたりして、涙ぐんだ。
Aの症状として、最も適切なものを1つ選べ。
Aの症状として、最も適切なものを1つ選べ。
- 強迫行為
- 誇大妄想
- 前向性健忘
- 抑うつ気分
- パニック発作
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この過去問の解説 (2件)
01
この問題は、総合病院に入院した女性Aに対して、眼科の主治医からの依頼により精神科リエゾンチームが診断を行う場面についてのものです。
具体的には、Aが食欲低下や不眠を訴え、病棟内を落ち着きなく歩き回り、不安やいらだちを繰り返す状況が起こっています。
本文では、5つの選択肢から最も適切なものを選ぶ問題です。
「強迫行為」は、繰り返し行われる特定の行動や思考によって不安や苦痛を引き起こす障害のことを指します。
しかしながら、本文においては、Aが特定の行動や思考を繰り返しているという描写はなく、よってこの選択肢は不適切です。
「誇大妄想」は、現実と異なる妄想的な信念を持つことを指します。
しかし、本文においてはAが現実と異なる信念を持っているという描写はなく、この選択肢も不適切です。
「前向性健忘」は、新しい出来事を記憶することができなくなる障害のことを指します。
しかしながら、本文においてはAが記憶障害を起こしているという描写はなく、よってこの選択肢は不適切です。
「抑うつ気分」は、気分が沈んで活動的でなくなり、楽しいことに関心を持てなくなる症状を指します。
本文においては、Aが食欲低下や不眠を訴え、病棟内を落ち着きなく歩き回り、不安やいらだちを繰り返すという描写があります。
これらの症状は、抑うつ気分の可能性が高いことを示唆しています。
「パニック発作」は、不意に強い不安感や恐怖感が襲い、身体的症状を伴う発作を指します。
しかし、本文においてはAがパニック発作を起こしているという描写はなく、この選択肢も不適切です。
抑うつは治療前などストレスフルイベントに伴って起こることがあります。
ケースを時系列で検討し、適切な対応をしましょう。
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02
この問題の正解は、抑うつ気分 です。
各選択肢については以下の通りです。
誤りです。強迫行為とは、頭から離れない考えや不安(強迫観念)を消そうとして何度も特定の行動を繰り返してしまうことです。本問には適しません。
誤りです。誇大妄想とは、自身の能力や資質を過剰に信じてしまうことです。本問には適しません。
誤りです。前向性健忘とは、病気の発症、傷害などの発生から現在までの記憶障害です。
本問には適しません。
正解です。抑うつ気分の特徴は、いらいらや倦怠感、食欲低下や睡眠障害、自分を責めることなどで、本問と一致します。
誤りです。パニック発作とは不安や恐怖により突然、短時間の発作が起こることで動悸、呼吸困難、発汗などを伴うことがあります。本問には適しません。
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