公認心理師の過去問
第5回 (2022年)
午後 問76
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問題
公認心理師試験 第5回 (2022年) 午後 問76 (訂正依頼・報告はこちら)
30歳の男性 A、中学2年生の担任教師。Aは、担任をしている男子生徒 Bから、中学1年生の初めての定期テストで、テストの成績が悪かったことについて相談を受けた。その際、「準備不足だったかな」と伝え、Bを励ました。その後も、Aは Bを同様に励まし続け、Bも努力を続けていたが、成績が下がってきている。
原因帰属の観点から、Aの Bへの言葉掛けとして、最も適切なものを1つ選べ。
原因帰属の観点から、Aの Bへの言葉掛けとして、最も適切なものを1つ選べ。
- 上手くいかなかったのは、問題が難しかったからかもしれないね。
- 上手くいかなかったのは、努力がまだまだ足りなかったからかもしれないね。
- 上手くいかなかったのは、勉強方法が合っていなかったからかもしれないね。
- 上手くいかなかったのは、予想していなかった問題が出題されたからかもしれないね。
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この過去問の解説 (2件)
01
この問題では、30歳の男性 A が、中学2年生の担任教師として、中学1年生の男子生徒 B から成績不振に関する相談を受けた場合の適切な対応について考えます。学習の原因帰属としては学習者の努力で変えうる要因に原因を見出すことで学習者の意欲が増すと考えられます。
この回答は、問題の難易度に原因を求めるものです。しかし、この回答は B の努力を否定してしまうことになります。また、問題の難易度というBの努力では変えうることができないことに原因を見出していると考えられます。よって、この回答は適切ではありません。
この回答は、B の努力不足に原因を求めるものです。しかし、B が努力していることを考えると、この回答も適切ではありません。また、この回答が B に対してモチベーションダウンにつながる可能性があります。
この回答は、最も適切なものです。勉強方法が合っていない場合、どんなに努力しても成績が振るわないことがあります。この回答は、B の努力を肯定しつつ、次回からは勉強方法を見直すことを提案するものです。
この回答は、問題の出題形式に原因を求めるものです。しかし、この回答は B の努力や勉強方法には関係がありません。また、次回同じような問題が出た場合でも同じように成績が振るわないと考えられます。よって、この回答は適切ではありません。
中学生の成績不振に対して、原因帰属の観点から最も適切なアプローチは、勉強方法に問題がある場合には、努力を肯定しつつ勉強方法を改善することです。このような対応が、生徒のモチベーションを維持し、成績向上につながると考えられます。
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02
この問題の正解は、上手くいかなかったのは、勉強方法が合っていなかったからかもしれないね。 です。
誤りです。
問題という本人が制御できないものに原因帰属しており、アドバイスとして不適切です。
誤りです。
問題においては既に準備不足による可能性という原因帰属がなされており、重ねてそれを伝えることはアドバイスとして不適切といえます。
原因帰属とは、ある人物(本問ではB)の行動の原因や理由を推測することです。
本問について、原因帰属の観点から、”テストの成績が悪い”という事態に対してBの行動に関する原因を指摘することが求められています。
正解の選択肢では、努力という行動をしているBに対して”その方法があってないのではないか”と原因を推測しており、題意に適しています。
誤りです。
問題という本人が制御できないものに原因帰属しており、アドバイスとして不適切です。
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