公認心理師の過去問
第7回 (2024年)
午前 問6

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問題

公認心理師試験 第7回 (2024年) 午前 問6 (訂正依頼・報告はこちら)

ある事柄に対する印象やイメージを複数の形容詞対を用いて段階的に評定させる方法として、最も適切なものを1つ選べ。
  • SD法
  • 順位法
  • 一対比較法
  • 多肢選択法
  • 二項選択法

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この過去問の解説 (3件)

01

社会調査の方法に関する問題です。

 

この問題の正答は「SD法」です。

では、選択肢を見てみましょう。

選択肢1. SD法

正答です。

問題文は「SD法」の説明として適切です。

「SD法」は、「Semantic differential法(意味微分法)」の略です。

イメージを測定するために、「明るいー暗い」のような反対の意味の形容詞などを用いて段階的に回答してもらうものです。

いろいろな場面で使うことができる、簡単に実施できるなどのメリットがあります。調査しようとする内容に合わせた質問項目や適切な対義語の選定が重要となります。

 

選択肢2. 順位法

誤りです。

「順位法」とは、質問に対して回答者に順位をつけてもらう方法です。

全ての選択肢に順位をつけてもらう方法、「上位3つまで」のように部分的に順位をつけてもらう方法などがあります。

選択肢の中の1位を把握できる、相対評価ができることがメリットですが、選択肢の数が多い場合に順位をつけることに負担がかかるというデメリットもあります。

 

選択肢3. 一対比較法

誤りです。

「一対比較法」とは、複数の刺激の中から2つずつ比較をした回答を求める方法です。

回答者が回答しやすい、順位をつけてもらうよりも明確な回答が得られるなどの点がメリットです。ただし、比較する対象の数が多い場合には、求める回答の数も多くなってしまうというデメリットもあります。

選択肢4. 多肢選択法

誤りです。

「多肢選択法」とは、質問に対して複数の選択肢の中から、当てはまるものを選択してもらう方法です。マークシートによる回答などもこれに含まれます。

問題文と選択肢は、測ろうとしている内容に対して適切な表現となっている事が重要です。回答のしやすさ、データ処理のしやすさがメリットと言えます。

選択肢5. 二項選択法

誤りです。

「二項選択法」とは、質問に対して「はい」または「いいえ」などの2つの選択肢を提示し、回答を求める方法です。

調査したい内容について明確な回答を求める場合に有効で、結果の分析をしやすいというメリットがあります。

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02

この問題で覚えておくべきポイントは以下のとおりです。

人の感じ方、嗜好性に関する調査(官能調査)の方法が問われています。名前だけでなく、各調査における得意なことと不得意なことを整理して覚えておくことが必要です。

それでは、問題を見てみましょう。

選択肢1. SD法

形容詞、形容動詞、副詞など、正反対になる言葉を両端において(例:うれしい⇔悲しい)その程度を数値化して示す調査法です。本問題の説明と合致するため、正しいです。

選択肢2. 順位法

最も刺激(感じ方)の強いものを1番とし、他の刺激の感じ方の順番に並べる方法ですので間違いです。

(例:一番強いと思うものから順番に並べましょう)そのため、順序尺度で表せるものしか使用できません。

選択肢3. 一対比較法

2つのあるものを並べて、双方に含まれる要素がどちらが強いかを比べて検証する方法ですので、間違いです。

比較することで、それぞれの持つ構成要素を明確にできる利点があります。

選択肢4. 多肢選択法

複数の選択肢を提示し、その中から選ぶ方法ですので、間違いです。

回答ですが、選ぶときに1つだけ選ぶ場合と、複数選ぶ場合、どちらも含まれます。

選択肢5. 二項選択法

ある設問に対し2つの選択肢を示し、どちらか一つを回答するよう指示する方法ですので、間違いです。(例:はい or いいえ)

まとめ

人の感じ方を、ただの個人の意見ではなく、その傾向を理解するために、様々な分析方法があります。

調査したい内容により、選択すべき方法も決まってきますので、具体例も含めて覚えておきましょう。

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03

以下に解説します。

選択肢1. SD法

SD法は、ある事柄に対する印象やイメージを評価する際に「楽しい-退屈」「明るい-暗い」など、意味的に対立する形容詞対(反対語の対)を用い、それらを数段階の尺度で評定する方法です。これにより、対象への感情や印象のニュアンスをより具体的に捉えることができます。

選択肢2. 順位法

複数の選択肢を順序づけして評価する方法です。

 

 

選択肢3. 一対比較法

2つの選択肢を比較して優劣をつける方法です。

 

選択肢4. 多肢選択法

複数の選択肢から1つを選ぶ方法です。

選択肢5. 二項選択法

2つの選択肢から1つを選ぶ方法で、評価の細かい段階付けには向きません。

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