公認心理師 過去問
第8回(2025年)
問98 (午後 問21)

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問題

公認心理師試験 第8回(2025年) 問98(午後 問21) (訂正依頼・報告はこちら)

クライエントの非機能的な信念などを同定し、それが機能的になるよう変容するための技法として、最も適切なものを1つ選べ。
  • 機能分析
  • 反応妨害
  • 認知再構成法
  • モデリング法
  • アクセプタンス

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この過去問の解説 (1件)

01

正解は「認知再構成法」です。この設問では認知行動療法を中心とした心理療法や分析に関して問われています。クライエントの非機能的な信念(認知の歪み誤った思考)を、機能的に変容させていく(適応的に修正)ことに合致した選択肢を選ぶ必要があります。

選択肢1. 機能分析

不適切です。「機能分析(ABC分析)」とは、クライエント個人の反応の仕方、不適応行動のメカニズムに関して、認知面・身体面・行動面の3つの側面から分析を行う方法を言います。
 

選択肢2. 反応妨害

不適切です。「反応妨害」とは、認知行動療法の一種の概念を指しており、不安や心配などから強迫観念が生じた際に、それを回避するための強迫行動をしないようにすることを言います。

選択肢3. 認知再構成法

適切です。「認知再構成法」とは、認知行動療法の一種であり、認知の歪みや誤った思考を、より適応的なものに修正していく心理療法のことを言います。特に「認知」や「思考」に焦点を当ててアプローチをする方法です。

選択肢4. モデリング法

不適切です。「モデリング法」とは、他者の体験の模倣、観察により、行動やスキルの獲得を行う学習方法のことを言います。

選択肢5. アクセプタンス

不適切です。「アクセプタンス」とは、個人の置かれた状況や、抱いた感情、思考について、変化や抵抗することなく、ありのままに受け止めることを言います。

まとめ

認知行動療法(CBT)では、認知(自身の気持ちや行動パターンに影響を与える)に働きかけて修正することにより、気持ちを楽にしたり、ストレスを軽減させる心理療法を言います。

 

★代表的な認知行動療法におけるスキル

行動活性化:行動を変容させることで気分の変化を感じる

アサーションスキル:自他ともに尊重したコミュニケーションを行うスキルを獲得する

認知再構成法:認知や思考の誤りを適応的なものに変容、修正していく

暴露療法:苦手で不安を感じることに慣れていく

問題解決技法:ストレスや問題を整理して解決していく

リラクゼーション法:緊張や不安を取り除くために身体をリラックスさせる

マインドフルネス:今のこの瞬間集中させることで気分を落ち着かせる

 

代表的な認知行動療法のスキルについては覚えておきましょう。

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