第一種電気工事士の過去問
令和5年度(2023年) 午後
一般問題 問34

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問題

第一種 電気工事士試験 令和5年度(2023年) 午後 一般問題 問34 (訂正依頼・報告はこちら)

図は、自家用電気工作物構内の受電設備を表した図である。この図に関する各問いには、4通りの答えが書いてある。それぞれの問いに対して、答えを1つ選びなさい。
〔注〕図において、問いに直接関係のない部分等は、省略又は簡略化してある。

⑤に示す可とう導体を使用した施設に関する記述として、不適切なものは。
問題文の画像
  • 可とう導体を使用する主目的は、低圧母線に銅帯を使用したとき、過大な外力によりブッシングやがいし等の損傷を防止しようとするものである。
  • 可とう導体には、地震による外力等によって、母線が短絡等を起こさないよう、十分な余裕と絶縁セパレータを施設する等の対策が重要である。
  • 可とう導体は、低圧電路の短絡等によって、母線に異常な過電流が流れたとき、限流作用によって、母線や変圧器の損傷を防止できる。
  • 可とう導体は、防振装置との組合せ設置により、変圧器の振動による騒音を軽減することができる。ただし、地震による機器等の損傷を防止するためには、耐震ストッパの施設と併せて考慮する必要がある。

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この過去問の解説 (1件)

01

可とう導体(フレキシブル導体)は、設備内の母線の接続や振動吸収などに利用されます。この問題では、可とう導体の使用に関して、不適切な記述を選ぶことが求められています。

選択肢1. 可とう導体を使用する主目的は、低圧母線に銅帯を使用したとき、過大な外力によりブッシングやがいし等の損傷を防止しようとするものである。

可とう導体の使用目的として、母線やがいしの損傷防止は正しい用途の一つです。
適切

選択肢2. 可とう導体には、地震による外力等によって、母線が短絡等を起こさないよう、十分な余裕と絶縁セパレータを施設する等の対策が重要である。

地震や外力対策として、余裕を持たせた設置と絶縁セパレータの使用は適切です。この記述も正しいです。
適切

選択肢3. 可とう導体は、低圧電路の短絡等によって、母線に異常な過電流が流れたとき、限流作用によって、母線や変圧器の損傷を防止できる。

可とう導体は、振動や熱膨張を吸収する目的で使用されますが、限流作用を持つものではありません。この記述は不適切です。
不適切

選択肢4. 可とう導体は、防振装置との組合せ設置により、変圧器の振動による騒音を軽減することができる。ただし、地震による機器等の損傷を防止するためには、耐震ストッパの施設と併せて考慮する必要がある。

防振や耐震対策の一環として可とう導体を使用することは適切であり、この記述は正しいです。
適切

まとめ

可とう導体は、振動吸収や熱膨張への対応などが主な用途であり、過電流に対する限流作用はありません。

 

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