一級建築士の過去問
平成27年(2015年)
学科4(構造) 問79

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問題

一級建築士試験 平成27年(2015年) 学科4(構造) 問79 (訂正依頼・報告はこちら)

木造軸組工法による地上2階建ての建築物に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 地盤が著しく軟弱な区域として指定する区域内において、標準せん断力係数C。を0.3として、地震力を算定した。
  • 風による水平力に対して必要な耐力壁の量は、建築物の階数及び床面積に基づいて算定した。
  • 1階の耐力壁と2階の耐力壁を、市松状に配置した。
  • 引張力のみを負担する筋かいとしたので、厚さ1.5cm、幅9cmの木材を使用した。

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この過去問の解説 (3件)

01

以下、選択肢ごとに解説します。

選択肢1. 地盤が著しく軟弱な区域として指定する区域内において、標準せん断力係数C。を0.3として、地震力を算定した。

設問の通りです。

標準せん断力係数Coは、地盤が著しく軟弱な区域として指定する区域内における木造の建築物は0.3以上としなければなりません。(原則としては、0.2以上です。)

選択肢2. 風による水平力に対して必要な耐力壁の量は、建築物の階数及び床面積に基づいて算定した。

誤りです。

風圧力に対して必要な耐力壁の有効長さは、建築物の風を受ける面の見付面積に区域に応じた数値を乗じて算出します。そのため、床面積は関係しません。

選択肢3. 1階の耐力壁と2階の耐力壁を、市松状に配置した。

設問の通りです。

耐力壁や指示壁などの壁組は、構造全体の力の伝達が明瞭となるよう上下階の位置をできるだけ一致させるか、または市松状に配置することが望ましいです。

選択肢4. 引張力のみを負担する筋かいとしたので、厚さ1.5cm、幅9cmの木材を使用した。

設問の通りです。

引張力のみを負担する筋かいは、厚さ1.5cm以上で幅9cm以上の木材または径9mm以上の鉄筋を用い、圧縮力と引張力の両方を負担する筋かいは、厚さ3cm以上で幅9cm以上の木材を用います。

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02

1 〇
設問通りです。「鉄骨造耐震計算ルート1、ルート2」も0.3以上です。

2 ×
風に対しての耐力壁の量は階数及び見付面積がひつおうとなります。床面積ではありません。

3 〇
下階の耐力壁の位置の直上または市松上につり合いよく配置することが重要です。

4 〇
設問通りです。圧縮力を負担する筋かいは厚さと幅がそれぞれ3㎝、9㎝以上です。

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03

1.設問の通り。

標準せん断力係数C○は、原則として0.2以上としなければなりません。ただし、地盤が著しく軟弱な区域として指定する区域内における木造の建築物は0.3以上としなければなりません。

2.誤り。

風による水平力に対して必要な耐力壁の量は、建築物の見付面積と区域に応じた数値に基づいて算出します。

3.設問の通り。

耐力壁や指示壁などの壁組は、構造全体の力の伝達が明瞭となるよう上下階の位置をできるだけ一致させるか、または市松状に配置することが望ましいです。

4.設問の通り。

引張力を負担する筋かいは、厚さ1.5cm以上で幅9cm以上の木材または径9mm以上の鉄筋を使用したものとしなければなりません。設問は、引張力のみを負担する筋かい、とあるので正しいと言えます。

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