一級建築士の過去問
平成28年(2016年)
学科2(環境・設備) 問35

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問題

一級建築士試験 平成28年(2016年) 学科2(環境・設備) 問35 (訂正依頼・報告はこちら)

給排水設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 病院等の災害応急対策活動に必要な施設においては、受水槽や必要な給水管分岐部に地震の感知により作動する緊急給水遮断弁等を設けることが望ましい。
  • 給湯設備の転倒、移動等による被害を防止するため、満水時の質量が15kgを超える給湯器については、一般に、アンカーボルトによる固定等の転倒防止の措置を講じる。
  • 排水槽において、排水及び汚泥の排出を容易にするため、底部には吸込みピットを設けるとともに、排水槽の底部の勾配は、吸込みピットに向かって1/5以上とする。
  • 一般的な事務所ビルにおいて、災害応急対策として、飲料用受水槽の容量を1日予想給水量の2倍程度に設定する場合は、水道法の規定による残留塩素の濃度を確保するため、塩素注入等を行う。

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この過去問の解説 (3件)

01

1.設問の通り
 緊急給水遮断弁は、地震動を感知すると弁を閉止します。これにより、配管
 に破損があった場合の水の流出を防ぎ、非常用の生活用水を確保することが
 できます。

2.設問の通り
 給湯設備の転倒、移動等による被害を防止するための設置基準についての正
 しい記述です。
 (国交省告示1447号)

3.誤り
 排水槽の底の勾配は吸込みピットに向かって1/15以上1/10以下とする等、内
 部の保守点検を容易かつ安全に行うことができる構造とすること、と定めら
 れています。
 1/5では急勾配なので保守点検上安全ではないため、誤りです。
 (建設省告示1597号)

4.設問の通り
 受水槽の容量は、一般的に1日あたりの計画使用水量の4/10〜6/10程度です。
 災害用に容量を予想給水量の2倍程度に設定する場合は、塩素注入を行い、
 給水栓での残留塩素を0.1mg/L以上確保します。

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02

正解は3です。

1.設問の通りです。
緊急給水遮断弁は、地震などで、受水槽の配管が破損しても受水槽の中の水の流出を防ぎ、生活に必要な水を確保します。

2.設問の通りです。
給湯設備の質量、支持構造部の質量および給水設備を満水にした場合の水の質量の総和が15kgを超える場合は、給湯設備の転倒、移動等を防ぐため、アンカーボルトにより固定することが規定されています。

3.設問の記述は誤りです。
排水槽の底部はピットに向かって1/15以上1/10以下の下がり勾配を設け、内部の保守点検を容易かつ安全に行える構造とします。

4.設問の通りです。
飲料用受水槽の容量は1日予想給水量の40%〜60%です。必要以上に貯水することは好ましくないですが、災害応急対策として必要以上に貯水する場合は、塩素注入を行い、水道法の規定による残留塩素の濃度を確保します。

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03

1.適当です。 緊急給水遮断弁とは、災害時において配管の破裂等により受水槽等に蓄えられた水が流出することを防止します。

2.適当です。 給湯設備の転倒防止対策の設置基準についての記載です。

3.不適当です。 汚水槽の底部には吸込みピットを設けることとします。底部の勾配については1/15以上1/10以下とし、内部の保守点検を容易にかつ安全に行うことができる構造とします。

4.適当です。 受水槽の容量は、一般的には1日予想給水量の4/10~6/10程度とされています。容量を予想給水量の2倍程度とする場合は、塩素注入を行い、残留塩素の濃度を確保します。

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