一級建築士の過去問
平成29年(2017年)
学科4(構造) 問95
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問題
一級建築士試験 平成29年(2017年) 学科4(構造) 問95 (訂正依頼・報告はこちら)
建築物の構造設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 鉄骨構造の筋かい付き骨組の保有水平耐力計算において、X形筋かいの耐力は、引張側筋かいの耐力と圧縮側筋かいの座屈後安定耐力とを合算して求めることができる。
- 鉄骨構造の筋かいに山形鋼を用いる場合、小規模な建築物を除き、山形鋼を2本使用し、ガセットプレートの両側に取り付け、偏心を小さくする。
- 鉄骨鉄筋コンクリート構造の柱脚を非埋込形式とする場合、柱脚の曲げ終局強度は、アンカーボルトの曲げ終局強度、ベースプレート直下のコンクリートの曲げ終局強度及びベースプレート周囲の鉄筋コンクリートの曲げ終局強度を累加して求める。
- 鉄骨部材の許容圧縮応力度は、材種及び座屈長さが同じ場合、座屈軸周りの断面二次半径が小さくなるほど大きくなる。
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この過去問の解説 (3件)
01
X型筋かいの耐力は、座屈安定耐力と引張り側の耐力の和を保有水平耐力
として計算します。
2. 設問の通り
山形鋼2本をガセットプレートの両側に取り付け、ブレース材とガセット
プレートの軸芯を合わせることで、偏心を小さくします。
3. 設問の通り
4. 誤り
鋼材の許容圧縮応力度は、座屈軸周りの断面二次半径が小さくなるほど小
さくなります。
よって設問の記述は誤りです。
座屈軸周りの断面二次半径<小>=細長比<大>(有効細長比=座屈長さ/最小
断面二次半径)=許容圧縮応力度<小>となります。
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02
圧縮筋かいは座屈後も一定の耐力がありますので座屈後安定耐力を採用することができます。
2.[正]
山形鋼を片面使いすると偏心が生じるため、できる限り両面使いとすることが望ましいです。
3.[正]
設問の通りです。
4.[誤]
許容圧縮応力度は細長比λ=lk/iが小さくなるほど大きくなります。(lk:座屈長さ、i:断面二次半径)
断面二次半径が小さくなるとλは大きくなり、許容圧縮応力度は小さくなるため誤りです。
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03
2.記述のとおりです。
3.記述のとおりです。
4.断面二次半径が小さいほど有効細長比λが大きくなります。
よって圧縮材の許容応力度は小さくなります。
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