一級建築士の過去問
平成30年(2018年)
学科3(法規) 問68

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問題

一級建築士試験 平成30年(2018年) 学科3(法規) 問68 (訂正依頼・報告はこちら)

木造の建築物に関する次の記述のうち、関係法令上、誤っているものはどれか。
  • 「建築基準法」に基づき、延べ面積1,500m2、高さ13m、軒の高さ10mの木造の平家建ての体育館については、許容応力度等計算により構造耐力上の安全性を確かめることができる。
  • 「建築基準法」に基づき、防火地域及び準防火地域以外の区域内における、延べ面積1,800m2、耐火建築物及び準耐火建築物以外の木造の地上2階建ての図書館については、床面積の合計1,000m2以内ごとに防火上有効な構造の防火壁によって有効に区画しなければならない。
  • 「消防法」に基づき、延べ面積600m2、木造の地上2階建ての旅館(無窓階を有しないものとし、少量危険物又は指定可燃物の貯蔵又は取扱いは行わないもの)については、所定の基準に従って屋内消火栓設備を設置した場合には、原則として、消火器具の設置個数を減少することができる。
  • 「建築士法」に基づき、延べ面積500m2、高さ14m、軒の高さ9mの木造の地上3階建ての共同住宅の新築については、一級建築士事務所の管理建築士の監督の下に、当該建築士事務所に属する二級建築士が工事監理をすることができる。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は4です

1:設問通りです。
法第20条第二号、令第81条第2項第二号に即しております。

2:設問通りです。
法第26条第一号に即しております。
設問は耐火建築物及び準耐火建築物以外であるので上記が適用されます。

3:設問通りです。
消防法第10条第3項、別表第1に即しております。

4:誤りです。
建築士法第3条第1項第二号より高さが13mを超えるものは一級建築士でなければ設計、工事監理ができません。

参考になった数9

02

この問題は、建築基準法、建築士法、その他の法令に関する複合問題です。

建築士法は解きやすい問題であるため、しっかり学習をして解答できるようにしておきましょう。

選択肢1. 「建築基準法」に基づき、延べ面積1,500m2、高さ13m、軒の高さ10mの木造の平家建ての体育館については、許容応力度等計算により構造耐力上の安全性を確かめることができる。

正しいです。

法第20条第1項第二号、令第81条第2項第二号により、高さが60m以下の建築物もうち、第6条第1項第二号に掲げる建築物(高さが13m又は軒の高さが9mを超えるものに限る。)の場合、許容応力度計算又はこれと同等以上に安全性を確かめることができるものとして所定の基準に従った構造計算により安全性を確かめる必要があります。

選択肢2. 「建築基準法」に基づき、防火地域及び準防火地域以外の区域内における、延べ面積1,800m2、耐火建築物及び準耐火建築物以外の木造の地上2階建ての図書館については、床面積の合計1,000m2以内ごとに防火上有効な構造の防火壁によって有効に区画しなければならない。

正しいです。

法第26条により、延べ面積が1000㎡を超える建築物は防火上有効な構造の防火壁又は防火床によって有効に区画し、かつ、各区画の床面積の合計をそれぞれ1000㎡以内としなければなりません。

ただし、耐火建築物、又は準耐火建築物の場合はこの限りではありません。

選択肢3. 「消防法」に基づき、延べ面積600m2、木造の地上2階建ての旅館(無窓階を有しないものとし、少量危険物又は指定可燃物の貯蔵又は取扱いは行わないもの)については、所定の基準に従って屋内消火栓設備を設置した場合には、原則として、消火器具の設置個数を減少することができる。

正しいです。

消防法施行令第10条第3項により、防火対象物に屋内消火栓設備を設置したときは、消火器具の設置個数を減少することができます。

選択肢4. 「建築士法」に基づき、延べ面積500m2、高さ14m、軒の高さ9mの木造の地上3階建ての共同住宅の新築については、一級建築士事務所の管理建築士の監督の下に、当該建築士事務所に属する二級建築士が工事監理をすることができる。

誤りです。

士法第3条第1項第二号により、木造の建築物で高さが13m又は軒の高さが9mを超えるものについては、一級建築士でなければその設計又は工事監理をしてはなりません。

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03

1 正。法第20条、令第81条。
設問では軒の高さが10mなので、許容応力度等計算により構造耐力上の安全性を確かめることができます。

2 正。法第26条。

3 正。消防法第10条、別表第1により、設問の旅館には消火器具を設置する必要があります。
しかし、消防法第10条第3項により、消火器具の設置個数を減少することができます。

4 誤。建築士法第3条より、設問の木造高さ14mの建物については一級建築士でなければ工事監理をしてはなりません。

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