一級建築士の過去問
平成30年(2018年)
学科4(構造) 問92
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問題
一級建築士試験 平成30年(2018年) 学科4(構造) 問92 (訂正依頼・報告はこちら)
壁式鉄筋コンクリート造の建築物の設計に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 耐力壁の面外座屈に対する安全性を確保するために、鉛直支点間距離に対する耐力壁の厚さの比の最小値が規定されている。
- 使用するコンクリートの設計基準強度を高くすると、一般に、必要壁量を小さくすることができる。
- 階高が3.5mを超える場合は、保有水平耐力計算によって安全性を確かめる必要がある。
- 耐力壁の長さの算定において、住宅用の換気扇程度の大きさの開口は、補強をしなくても、開口がないものとみなすことができる。
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この過去問の解説 (3件)
01
2 正。使用するコンクリートの設計基準強度が18N/mm2を超える場合は、必要壁量を小さくすることが出来ます。
3 正。原則各階の階高は3.5m以下とすることが規定されています。
ただし,層間変形角の確認及び保有水平耐力計算によって安全性を確かめられた場合は,階高3.5mを超えることが出来ます。
4 誤。耐力壁の長さの算定において、換気扇程度の小さな開口で、補強を行った場合でなければ開口がないものとみなすことは出来ません。
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02
1.設問の通りです。
耐力壁の最小厚さは、剛性の確保、地震時のせん断ひび割れを生じさせないようにする為に定められています。
平屋:12㎝かつh/25
2階建て各階、3,4,5階の最上階:15㎝かつh/22
その他の階:18㎝かつh/22
地下階:18㎝かつh/18
h:構造耐力上主要な鉛直支点間の距離
2.設問の通りです。
コンクリートの設計基準強度Fcが18N/㎟を超える場合、その大きさに応じて必要壁量を√18/Fc倍に低減できます。
3.設問の通りです。
壁式鉄筋コンクリート造は、地階を除く階数が5以下かつ軒高20m以下、各階の階高は3.5m以下が原則です。ただし、層間変形角が1/2000以内であること及び保有水平耐力が必要保有水平耐力以上であることが確かめられた場合は、階高の制限はありません。
4.設問の記述は誤りです。
耐力壁の長さの算定において、換気扇程度の大きさの開口で適切な補強を行ったものは、開口部として考慮しなくてもよいです。
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03
面外座屈に対する安全性を確保するため、耐力壁の壁厚は階数により、
12〜18㎝以上かつh/22以上とします。
2. 設問の通り
Fc>18N/㎟の場合、必要壁量を小さくすることができます。
(国交告1026号6項三号ハ)
3. 設問の通り
原則階高は⒊5m以下と規定されていますが、これを超える場合、
保有水平耐力計算および層間変形角の確認によって安全性を確かめる必要
があります。
4. 誤り
耐力壁の長さの算定において、開口がないものとみなすには、換気扇程度
の小さな開口で、かつ補強を行わなければいけません。よって設問の記述
は誤りです。
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